一得一失

懲りずに行ってきましたSNM上流
中流部の荒廃が進むSNM川、出水時の流速を緩めるための川の階段製作中で濁りが出るため今期は上流部しか釣りにならない。
時期的には少し早いかなとは思いつつ、たまたま業師と予定が合ったので様子を見に行ってきた。
増水低水温、なのだがブッシュが低いので左岸の踏み跡を一気に登ることができる。
昨年夏、荷の重さと暑さで1時間半ほどかかったポイントまで45分、後続はないので踏み跡道終点から釣り始める。

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取水堰堤で水位がちょっと高めだと思ったが上流部まで行けば谷からの流入水も減って適度な水量になるのではと甘い期待を持ったがやはり甘かった。
瀬渡り場所もおっかなびっくり状態で何とか渡れるといった感じ。流芯は白泡ばかりで巻きや石裏のポイントも波がきつくて毛バリが安定しない。
水温は水銀計で8度、赤外線で7度。
水位が落ちて水温が上がるころにはブッシュが背を伸ばして踏み跡が歩きにくくなるこの川はとりあえず楽をして釣らせてくれる川ではない。

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とはいえ河岸には適当な流速のポイントもぽつぽつと散在しポイントの絞り込みには苦労しない。
夏場は低調だった踏み跡終点直後あたりから結構なアタックがあるのだがいまいちフッキングしない。増水でドラグの回避がうまくいっていないのかとティペットを伸ばしてみるが効果がない。
かなり流速の遅いポイントで食いつく瞬間をよく見ると、どうもイワナのほうが水面の捕食がへたくそなのかもしれないような感じなので合わせをかなり間を持たせてやるとフッキングした。
25cmアベレージくらいが3尾ほど連発した後背びれだけを見せて毛バリを消し込んだ奴が猛烈に抵抗し流芯に突っ込んでいく。流れについていけないのでラインを出して何とか石裏に止めて取り込んだ奴は確実に尺越え、いまだヒットのない業師のテンションを上げてもらおうと計測撮影の前に見せてやろうと魚体をつかんで3歩ほど歩いたところでグルンと暴れた、毛バリはまだ抜いてないのでティペットをしっかりつかんで逃がさないようにしたのが裏目に出た。ポトン、プチンでさようなら。まっいいか。今日はまだまだ2~3尾は尺上は見込めるし…。

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ところがどっこい上流へ進むにつれて型が落ちてくる、しまいには22cmアベレージくらいになってしまって、おまけにアタックの数も減ってくる。

ドライで苦戦していた業師は得意のルースニングに変更して石裏を丹念に攻めていたが、さすがに粘りのルースニング、私がしつこくドライを流した後の石裏から良型を引きずり出した。この時期ルースニングはやはり効果的、ゴールデンウィークにはU川でルースニング一本で結構数が出たらしい。

昨夏にまだ残っていた雪渓はこの時期川をまたいででんと居座っていた。

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この雪渓の下流部が結構魚が濃く、ひと時入れ食いを感応。

このすぐ上流の最初のゴルジュを超えればさらに魚影は濃くなるとあてこんでいたが、平水時は難なく通れるこのゴルジュが手ごわかった。
たぶん無理すれば抜けられたと思うが帰りがどうも安全に降りてこられそうにないので無理せずこのゴルジュまでで引き返すこととした。

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一日中ほとんど谷を挟む山頂部には雲なのか霧なのかがかかっていて水温は上がらなかった。
それでもほとんど汗もかかず、久しぶりに渓流釣りらしい渓流釣りを存分に楽しんで大満足の一日であった。

石川
爽快渓流フライフィッシングに魅せられて