実のところ…

実のところ、当日家を出るまで迷ってしまい 二日間の予定であればどちらにしてもゆっくりマイペースでやれば良いと、今回滋賀北部は見送り、福井方面へ行く事に決めた。それならばと “あるショップ”の方から情報でA川へ行こうと決め車を走らせる。この水系であれば一日で2,3か所は廻る事は可能だし、後は毎年お馴染のU川へ行けばさほどあたり外れはないだろう判断し。福井インターで降りる。先ず支流(里川の趣きのある小渓流)のAM川へ7時頃から入渓。聞くところによるとさほど大きな魚は居ないが、数は結構楽しめますよ!とのことであった。

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車を止めてからすぐに入渓できる処から川に下りる(私にとっては非常に楽)。

入渓後ものの10分程で18cm程のヤマメが出た。確かに型は期待出来ないが、そこそこ体高のある魚だ。

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里川らしく道路よりはずれた処では反応は確かに良い。盛んにライズを繰り返しているポイントでは#14のカディスに2匹、3匹と元気よく出て、同じ様なサイズではあるが一時ライズフィシングを楽しむ。

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入退渓は大変楽である(私的に)が、人家の辺りでは魚の反応は流石にいまいちである。
少し下流にはそれなりの落ち込み等があり、若干釣趣も変わったかも知れないなあと思う。それでも6,7寸位迄であれば飽きる事のない様に退渓するまで楽しませて貰った。
時間も昼頃になり、昼食がてらぼちぼち移動し、他の支流も調べに行く事にした。
今回ここは外したくないなあと思っていた支流一箇所あったので其方に向かった。結果的にここでイブニングまでやってしまう事となる。
A川の上流域に位置するH川は比較的低い山々を水源としているようで車で上流部へ入って行く。谷に近い渓相、堰堤間が若干短いが何はともかくひと先ず入渓する。縁の石組みの処をカディスで流せば2投目でイワナがヒット!型はさほど大きくないが引きは楽しませてくれる。

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木の根元の際ぎりぎりのほんの20cmもないたるみでもフライ果敢に出てくるイワナ。
元気よさそう!

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同じ木の右側のほんの小さな落ち込みでも1匹ヒット!

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何が起こったのか、たぶんパニクって暫く固まってしまったままのイワナ。じっと見ていても全く動かない。

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数匹追加するが良型には廻りあえず、ふと先をみると倒木と堰堤が見えて来た。倒木の下辺りは良型に期待をもって果敢にトライするが、木と小枝と蜘蛛の巣の3重苦でお手上げ状態。反応も無い。
この区間を含み2か所で入退渓を繰り返し、少し下流の本流筋へ今度は入る。
人家もあり、里川でありながら良いポイントも見受けられるが反応は殆んど無い。そうこうしていると上流から長靴を履いた年配の釣り師が長尺の竿を出し々、道路上から釣り下がって来るではないか!『あァーァ』これで諦め、休憩がてら一時退渓する事にする。
後でご本人から聞いた話では皆目だったらしい。
さてイブニングはどうしょうかと本流を様子見に下がることにする。勿論初めての川でもあり勝手がわからない。目ぼしいポイントを何箇所か見つけたが、最後は決め打ちの如く…
車の止め易い、楽な方へ心揺れ動き、足元の良いところに決める。

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この下流域はイワナとアマゴが混生しているようで、両種を数匹キャッチし、7時を回ったところで最後に相応しいようなポイントで締めくくることにした。ところが此処で・・・。流れの真ん中の大石の両側からの流れ込みが合わさり、すぐその下はカタである。最初は根掛かりかとロッドを少ししゃくったところ魚らしい。
でかい!! イワナだ! とても引き抜けるようなイワナではない。慎重にカタから下ろし取り込もうとするがネットに入るようなサイズではない。それでも何回か試みるがまったく無駄である。水際に上げようとするスペースも無い。そうこうしているうち最後はラインブレイク!ゆうに35cm以上あったと思われる尺上のイワナは流れに吸い込まれるように姿を消した。暫く惘然自失・・・。(又、傷が増えそうだ)
なんとも呆気ないイブニングの終りであった。
退渓後諦め切れないまま車で移動中Bird氏から『今週末の予定はどうですか?』とメールが入る。つい20分程前の事でもあって、思いっきり悔しさをぶちまける。Birdさんご免なさい。 
この川はたぶん来月から7月に掛けては大型のストーンフライで岩魚を狙えばきっとおもしろい釣りができるだろう。特にイブニングではひょっとして尺上が・・・  残念!

翌日は何とか気を取り戻し勝手知ったU川へ移動。しかし予想に違わず渇水状態である。
しかし毛針であれば何とかなるだろうと思い切り、谷筋から入渓。

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この日の一投目、このポイント(必ず1,2匹は出る)で手堅くまず一匹釣ってなどと私の頭の中ではイメージが既にできている。だが、どういう訳か反応が無い。そのまま釣り上がるも時間だけが過ぎてゆく。小時間程経過して少々釣り方が手荒くなりかけてきた頃、待望の一匹目が吸い込むようにフライを銜える。けっして大きくはないが、ホッとする一匹目である。

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しかしこの後が続かない。沈黙だけが続き、シルエットやフライサイズを替えたり、ティペットを替えたりしながらひたすら釣り上り、ふと気が付けば中間辺りまで来たようだ。
しかし此処からが今までの分を取り戻すが如く良く反応し、すこぶる良く釣れるようになった。

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しかし型は押し並べて7寸前後。満足はできないが、文句云う相手も居ない。誰も居ないかわりにゆっくりと、ゆっくりと、フライを試しながらそれらしきポイントを丁寧にマイペースで楽しむのひとときである。

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前方の山々には未だ雪が残っている。今の時期では殆んど見かけないが、今年は例年よりも多かった事が窺える。

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このカタで4回しくじりながら、5回目でネットインした健気な良型イワナ。

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いつも退渓する最後のポイントでは、瀬尻でフライに飛びついた良型。はるか前方で出たので結構引きを楽しみ、今回は此処で退渓することにした。
次回の釣行はもう少し大きいネットを準備し(できれば)、12日の件と今回の傷をあまり引きずらないようにしょう・・・。