疑わしきは行かず

昨年はゲリラ豪雨に悩まされ現地滞留、早期撤退と何日を無駄にしたことか
今年もどうやら雨に悩まされそうな予感に拍車がかかってしまった今回のT川であった。

国土交通省のテレメータ雨量を確認すると三日前から二日間にかけてほぼ間断なく降り続いた雨は一昨日までに累積84mmに達していた。
増水は覚悟していたが行ってみないと分からない(希望的観測に期待して)この川の水量には毎度悩まされてしまう。
久々に夜明けの琵琶湖を眺めながら快適に湖西道路を北上し現地下流域に到着したのは5時半頃であったと思う。
見た所濁りは丁度よい程度で、下流の感じではいけそうな雰囲気ではあったのだが上流に向かうに従い、川通しは無理!良くてもH谷上流なら何とかなるかなといった状況

少し遅れてくる老師にかなり増水していますよとメールしてみたが既に圏外であった。まっとりあえず来て見たい人なのでいいか…
待っている間中流部のいつもライズの多い大淵を早朝からウェットを深めに沈めて流してみるが、朝からウェットというのはどういうもんなのだろうと半信半疑の時間のみが過ぎていく。
今回は増水に対応できるように6本のロッドを持参した、上流域、中流域でウェットを増水に負けないように沈めるシンクティップ用#4-7f半と9f ドライ可能ならと#3-7f半と9f 谷へ逃げるなら#2-7f やけっぱちで最下流部で流しっぱなしなら#6-10fDH
これだけ持って行けば何とかなるだろうと思ったが…ケツの辺りまで漬かりっ放しでは気温13℃水温10℃前後に薄手のウェーダーは少々きつい、足がピリピリしてきて寒い、おまけに一生懸命流している真横でカディスにライズしたりしてくれるので、チッ。シンクティップじゃないってか?今更フローティングに変えに行くのも面倒になったと諦め掛けた頃クラクションがなった。老師参上である。帽子を振ってここやでとアピールするが気づいてくれず上流へ行ってしまった。
上陸しようとしたら足が動きにくくてピリピリ、こりゃ年寄りには辛い仕事であった。

予想通り老師の車はH谷出合にあった、後を追おうと急ぎロッドを継いでいると老師が帰ってきた、水量が多くて入渓した途端に転倒、むこうずねを強打したそうで『アカン,流れが速すぎる』
わざわざ速い流れを選って入ったようで淵の流れ出しの緩い場所から対岸へ渡り無事入渓。
入渓早々に20~23クラスを3尾掛けるものの後が続かず堰堤上に移動するが最初の淵を遡上出来ずこの淵で2尾追加して一旦上がる。

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昼食時には日差しがあり朝から着っぱなしのフリースを脱ぐ。
午後からは堰堤上流大曲りから。入渓すると寒い、フリースをまた取りに帰る。
ここでも入渓早々23cmを掛け、2尾目を狙っていると奥の巻き込みにカディスが落ちた瞬間、優に尺を越える奴がフルヌードで捕食した。ソフトハックルに変えてライズポイントを通すようにターン、リトリーブ。ギラリと一発で食ってくれた。流れに乗ってロッドを絞り込むが5Xティペットに交換済みなので強引に寄せて来たが顔を見る前に針外れ…やはり管釣り用バーブレスフックではアカンか~!
と思っていたが、わたくし、増水時にライズを発見し敵の型がよさそうで、しかもライズポイントが複雑な流れなら迷わずティペット5Xにソフトハックルを結ぶ。確実に獲りたいのでナチュラルドリフトを気にせず、リトリーブ中の合わせで強い衝撃によるティペット切れを防ぐためである。ところがこれがフッキング後の安心感を生み強引な取り込み体勢となる。
針が外れると思っていたが、強引な寄せによる身切れじゃないかとある方から指摘された。確かにバーブレスだからといってそんなに針外れはしない、5Xは切れないが身は切れる。あまり強引な取り込みは控えるべきだとの教訓を得たのである。

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フライをウィングタイプに変えてもう1尾を狙うも20cmが…はぁ大型が獲れんなぁ
ガッカリしながら上流をやっている老師に聞くと少し深めの流れ込みで23cmクラスを3尾連続でヒット中、見ているとまた釣れた。

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この上流の淵で老師に20cm、その上で私に20cm、その後さっぱりで釣り下りの人と当たってしまい場所換えすることにするが、もう残るは最上流のogポイントしかないと思いは一致し上流に向かうと、ogポイントに3台も入っているので誰も思いは一緒かと下流のライズの期待できる淵を拾っていくことにするが、これも皆さん同じ作戦のようで、ここぞというポイントはほぼ抑えられてしまった後だった。
本日老師は早上がりの予定、あと1時間ほどしかない、奥川上流に入ろうにも時間が足りず、仕方がないので奥川と本流出合から少しだけやってみますかと降り難いブッシュを降りて谷に立つが水量が多過ぎる。最初のポイントに老師がフライを流すが反応なく、谷上がりが辛そうなので次のポイントを私がやった後上がることにした。ここでまたまた良型が飛び出したがまたまた空振り…イカン!どうも大型に見放されてしまっている、しかも誰も現認者がいない、今回も丁度老師がフライを交換中か何かよそを向いた瞬間だった。ホンマにもうがっちり食ってバッチリカメラに収まってくれ~
というところで老師上がりの時間となり盛り上がりに欠ける一日を終える。
T川が増水の気配の時はもう行かんとこ!
全てを増水のせいにして納得しておこう。明日のために