納得できない尺イワナ

今期の北陸はSNMからと決めていた。
ただ、一番乗りできなければ意味がない。というのも上流域へ詰めてやろうと思っていたからである。
意気込み虚しく家を出られたのはAM0:57…これでは現地到着は4時半を回り、夜が明けきってしまう。運がよければ…
予想通り到着したのは4時半を少し過ぎていた。ただ、予想に反していたのはまだ1台も先行がないことであった。慌しくザックに食料を詰め込み取水堰堤上へ向かう。増水しているかもしれないと思っていたが、見た所ほんの少しの増水、雨も小雨がぱらつく程度なので心配はなかろうと遡行を開始。
遡行開始してみて少し不安になってきた。確かに増水の程度はほんの少し、5cmも上がっているかどうか位なのだが、この川の5cmは絶好のポイントの瀬をイワナの付かない早瀬に変えてしまっている。雨も小雨が降ったり止んだりだが水位がもう5cmも上がれば帰りが不安になってくる。
2時間歩いてから釣り始めるつもりであったが、天候の急変の可能性も考えて1時間に変更、しかもいいポイントがあれば休憩がてら様子を見ながらの遡行にしようとガクンとトーンダウン。水量と天候を見ると無理は出来ない。

P1020101

雪が凄かったのかこんな流木があちこちにある、これだけ水位が上がったということだ。

P1020103

普段は右側のラインにイワナが付いているがこの増水で左側へ退避したのか左の石と石の間からイイ型のイワナが掛かった。

P1020102

釣ったのではない、見失ったEHCをピックアップしようとしたらガツッときた、最初の引き込みは強烈だったのに何だかボヨ~ンと上がってきてしまった。ティペットが胸鰭に巻きついて泳げなくなってしまっていたのである。イイ型だったがイマイチ納得のいく釣れ方ではない。サイズを測るとピッタリ30cm、尺1年生である、尺になったばかりの奴であった。イワナはじっとして撮影させてくれませんネェ、目を塞いでじっとさせる、撮る瞬間に塞いだ手をのける、バシャバシャ…何度やっても同じでしまいには弱ってしまいそうなんでこんな写真です。
んで、以降EHC止め! 私にはEHC見えません…、QBPに変更。せっかく尺イワナ釣ったのにあまり嬉しくない、モッコリ、ガツ~ン、グイ~ン、どれもなし。納得いかん!

P1020106

取水堰堤から2時間の谷に残る根雪、スノーブリッジ
このスノーブリッジがこの川では曲者である。最上流には本流筋をまたいだ巨大なスノーブリッジが架かる、これが一気に崩壊し本流を塞ぐ、雪のダムは目いっぱい水を蓄えて一気に崩壊、鉄砲水になる。水位が急激に下がりだしたら要注意、鉄砲水が来ると思わなければならない。すぐに川を降り出し、常に轟音が聞こえたらすぐに退避できる高い場所を見出しながら降り続ける、高い場所で退避し続けるのもいいが、規模の大きな鉄砲水だと車を置いている河岸の林道が低い位置にあるので車がやられる可能性もあるから降りられるだけ降りたほうがいいと思う。車も命もどちらもキープ出来るよう水位の変化には早めに気付きたい川である。

P1020109

流石に白山水系、こんな残雪がまだあちこちにある。

P1020108

谷通しがしづらくなったのでこの小滝で遡行を終了することにする。

p1020104

20~25程度なら飽きないくらいに出てくれる。

P1020114

昼前に取水堰堤に帰り着いてビールを一気に流し込む。ウマイ!
だが、かなり疲れたのか昼飯も食わずに寝てしまったようで、目が覚めたら2時半になっていた。

P1020116

昼食後、中流部をのんびりやってみる、20cm位のがいっぱい釣れるが25cm前後も割りと居る。堰堤下の淵で出た26cm、朝の尺よりこいつのほうが嬉しかった。

P1020115

紫イワナも結構釣れる。

石川
爽快渓流フライフィッシングに魅せられて