難行へ続くこと

放射冷却なのか山頂付近には霞がかかり涼しすぎる朝を迎えたT川、5:00の気温は9℃
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T川今年2度目のH氏、尺を狙っているらしい。
私も先週の修行のような釣りは御免被りたい、T川のグラマラスなアマゴちゃん達との花園のようなひとときを期待して今日もまた寝ずの釣行である。
少し増水したT川、朝の水温は11℃と期待通りのコンディションである。
そろそろ瀬に出てきているかと、広い瀬の続く私のお気に入りポイントから始めることにした。
増水気味の瀬を釣り上がるのは滑りやすい石の多いこの川ではなかなか辛いものがあるが、お約束のようにモッコリ出てくれる瀬のアマゴの捕食シーンの感触の記憶はその辛ささえ厭う事はない。
だが、瀬の流速が早すぎるのかまだ瀬に出ていないのか両岸に沿って攻めあがる二人の毛鉤に全く反応はない。
広い瀬を抜けて淵へと続く川幅の狭まった荒瀬に出来た緩流帯でH氏にやっと1尾Hit

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完璧なHitシーンを確認した私は淵の上流に続くこの区間最も期待できるポイント群に期待を膨らますが、その淵を二人でジックリ探っていると期待のポイント群に長い竿が差しているのをH氏が発見。いつもいつも期待に棹差すのは上流から釣り下ってくる餌師である。段取りが狂うんだよ!ッタクゥ!釣り下るっちゅうのはやめてくれへんか!
餌師も”川ん中ザブザブ浸からんと釣り出来ひんのか!”と迷惑顔と迷惑顔の無言のすれ違い、互いにアマゴちゃんへの思い入れは同じであろうに。
暫く釣り上がるが反応がないのは当たり前か、場所変え場所変え。
針川出合い下流から堰堤まで午前中かけて釣り上がるが、私に1尾来ただけであとは反応さえなかった。

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堰堤を上り昼食に帰る途中、先行者なのか、フライが違うのか、いやいや今年はどうも魚が居ないのかも…等と分析ひとしきり、後ろから来た車に乗った元気なおじいさんが”釣れたか?”と聞く、”全然釣れない”というと本流は今年はなかなか釣れない、春早くから入られてもう魚が少なくなっている、「私」は谷へ入って27匹持って帰った、と。んじゃ、おじいちゃんも少なくしている一人やん…
ついでにダムの方はどうなったかと訪ねると、なかなか進みそうもないとの事、「もう造らんでもええやろ」というと、おじいちゃんは45歳までこの針川に住んでいたとの事、大事な先祖からの土地を手放したのだから何が何でも造ってもらわんとと話すので神妙になるが、「また帰ってきて住んだら」というと、「いやいや、もうこんなとこは」と、先祖からの土地は大事だったが住むのは嫌らしい。

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清々しい天気でとても気持ちの良い午前中であった、あとは魚さえ釣れてくれれば言うこと無いんだけどなぁ。

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タニウツギの花が山を彩っていた。

梅雨も間近となり色々なアジサイがそろそろ花を付け出している。

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鮮やかなアザミ、食べても美味しいらしい。

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昼食後、こんなに釣れないときはOGURIコースしかないなと話がまとまり移動。
ドライへの反応がイマイチなのかもと思い、ウェットもどきで釣り上がると飛沫を上げてイワナがHit

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そんな出方ではウェットが正解だったのか、ドライでも良かったのか判断に苦しむところだが、どちらにもその後反応なく時間は過ぎていく。
たいがい嫌気が差してきたが、T川でこんな釣果では帰れないぞと少し早いが堰堤直上流に賭けてみることにする。

腰から胸の辺りまで伸びたススキの葉にカワゲラが1匹、よく見るとあちこちの葉にカワゲラがとまっている。

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こいつらが飛翔し出すとライズも期待できるのだが、まだまだジッと休憩、飛ぶ様子はない。
水温は16℃まで上がってきた。次々にHitするのはアブラハヤ!この時期外道が釣れる事なんて今まで経験がない。何かもう訳が分からず兎に角釣り上がるしかない。
やっとH氏に22cmが1尾

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カワゲラ飛行隊がやっと出動しだしたが高い所に留まったままの飛翔が続く。次第に高度を下げ水面近くまできてダイブしだすと面白いのだが、どうやら今日はそれより先に夕闇が訪れそうである。

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今日はここまでにしようかと諦めたポイントでH氏が今日3尾目を上げフィニッシュ。
12時間やって二人で5匹…止め止め、終わり、もうええ!
訳分からん!