2010年夏 釣行会

“ハァ ライズも無ェ 魚影も無ェ 羽虫もほとんど飛んで無ェ”
“濁りは無ェ 風も無ェ 天気は良くても水引か無ェ”
“俺らこんな川いやだ~ 俺らこんな川いやだ~♪”

毎年恒例となった夏の一泊釣行会、今年は17日-18日の土日に実施。
このところ降り続いた豪雨に近い雨もようやく止んだこともあって、集合場所には光り輝く八つの眼があった。
そう、今回は4人だけのいささか寂しい釣行会・・・。
皆さん仕事やら家庭の事情やらで忙しいらしく、何となく申し訳ない気もするが・・・。

今回集まったのは“仕事も無ェ 家庭の事情も関係無ェ”Birdこと鳥人FとことW、そして業師ことTに世話人こと私の4人、いずれの頭の中にも尺イワナの影がぐーるぐると渦を巻いている・・・。
愛煙ペアのFとT、嫌煙ペアのWと私がそれぞれの車に乗り2台で午前2時に出発。

目指すはしばらく続いた豪雨の影響が比較的少ないと予想される石川県のSNM川。
先週、老師ことNとWが攻めてそれぞれ二桁の釣果をあげている。
現地到着は早朝5時過ぎ、予想通り水量が多かったので最上流部をあきらめ、中流部を上流と下流に分かれて入渓。

SNM1

私にとっては昨年の9月以来のSNM川、再びあの紫色に輝くイワナに逢えるか、ワクワクしながらのキャスティングである。
しかし、昨年釣れたヒットポイントからも、ここは絶対というテッパンポイントからも何故か反応が全く無い・・・。
思わず冒頭の歌詞が頭をよぎった・・・、“俺らこんな川いやだ~♪”。
さらに悪いことは重なるもので、区間本命の後半部分を後から来た餌釣り師に途中から入られる始末・・・!

SNM2

結局、私もWも20cm足らずの子イワナを1匹ずつキャッチしたのみ、下流部に入ったFとTも20cmクラスを2匹ずつと超貧果に終わった。

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我々ドライフライ派にとって増水は渇水より始末に悪い・・・。
仕方がないのでさらに下流にある元キャンプ場辺りへ入るも、先ほどまで別の餌釣り師が攻めたばかりとあって全員ヒットなしで終了、お昼休憩にすることにした。

FWT

今回のテン場は昨年同様、白山登山口にある市ノ瀬キャンプ場と決めてあったので、そちらへ一目散で向かい、12時過ぎに到着。

テントを設営しタープの下でのお昼ご飯、いつもお決まりのソーメンである。
デザートは今が旬の白桃、疲れたときはこの甘さが嬉しい。
腹ごしらえが済むと爽やかな風に吹かれての昼寝、4時までぐっすり眠った。
さて、夕まずめだがWと私はMTT川、FとTは新規開拓のMYT川に入った。
何故か誰も先週Fが熊に遭遇したKZ川に入ろうとは言い出さない・・・?

私とWの入ったMTT川も増水気味で夕方になると必ず在るはずのライズがない。
それでも覆いかぶさった木の下をドラグフリーで丁寧に流すと元気のいいイワナが飛び出してきた。
ここで22cmまでを8匹キャッチ、Wも順調にロッドを曲げている。

22iwana

FとTも堰堤二つ目と三つ目の間が好調だったようで25cmまでを4-5匹ずつキャッチしたとのこと。

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夜8時に再び集合し愉しいバーベキュータイムの始まりである。

BBQ

釣行会の目的の半分はこの夜の晩餐にあるといっても過言ではない。
夕まずめでキャッチしたイワナを2匹、2時間かけてじっくりと焼いて食べたが水分が抜けて絶品の味わいだった。

20100719141426

さて、二日目の朝は5時に起床、目覚めるとなんと老師のNが来ていた。
二日分の用事を一日で済ませて駆けつけたとのこと、相変わらずお歳の割に元気である。
私とWの嫌煙コンビはIW川に、そしてFとTとNの愛煙トリオは2本の熊除けスプレーを装備して勇猛果敢にもKZ川へ、3人がかりなら大丈夫だろうということらしいが・・・?

朝一番に入ったIW川はまだ増水が収まっておらず、水温も11℃と低めだったせいか魚の反応は極めて悪く、最終の堰堤までで私とWは又しても20cm足らずのイワナを1匹ずつキャッチしたのみに終わった。

W-iwana

逆に水引きの早いKZ川に入った3人衆は好調だったようで、3人それぞれ25cmまでのイワナを5-6匹ずつキャッチしたそうである。

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昨日同様12時過ぎに再びテン場まで戻って昼食休憩。
今回は昼寝を3時半に切り上げてテントやタープの撤収、後片付け。
この日の夕まずめ、私は密かに前回のリベンジを狙っていた。
九頭竜川の支流のM川に再チャレンジしたかったのである。
携帯のWEBで水位を確かめると、まだ平水より20cm以上高いことは判明していたが、濁りさえなければ何とかなるのではと甘く考えていた。

5時半に現地へ到着してみると、予想通り増水していたが濁りは無い。
これなら何とかなるかもと川へ降りてキャスティングを開始したものの、好ポイントと思われる所は水流が激しく、少し緩いところを流すとウグイの猛攻にあう。
本命ポイントの堰堤下は激流と化してフライを流す気にもならず、堰堤上のフラットな流れに期待したものの、チビアマゴが1匹釣れただけ。
Wには良型が出たが逆光だったためか合わせが若干遅れ、ヒット出来なかった。

全く気がつかなかったが少し上流に二人のフライマンが居て、丁度良型の魚をキャッチしていた。
渓相からして大型の魚が付いていそうなポイントがあちこちに点在しており、水況さえ良ければ良型のアマゴやイワナに巡り会えそうな雰囲気がアリアリである。
ただし水温が高めでウグイなどの雑魚に悩まされる点は覚悟しなければならない。

帰りは南条SAで合流し、早帰りしたNを除いて一緒に夕食を摂った。
愛煙トリオはIW川とMYT川を攻めてそこそこの釣果があったとのこと。

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どうも今回は愛煙チームが好調で、我々嫌煙チームが貧乏くじを引いたような感じ、数も型も大いに期待外れだった。
“こういうのを煙に巻かれる”と言うのだろうか・・・?
“たまに来るのはチビッ子とウグイ 俺らこんな川いやだ~♪”