T川道場

6/24(土)はFF歴のまだ浅い近所のT君と先週同様、湖北のT川へ行きました。
到着したのは朝7時で、入渓ポイントは、F氏お気に入りの通称青い橋の下流部です。
このポイントは深い瀬や大きな開きを構えた淵が連続するT川の中でも一級のポイントです。
先週プロ級?の腕前の持ち主であるF氏とH氏が攻め立てた後だけに、ここしばらくの渇水状態と相まって、かなり厳しい条件であることは予測されました。
まず最初の淵で驚かされました。体長25~26㎝は優にある丸太のようなアマゴが水面上に完全に露出してライズしています。
これは朝一からツイテいるなと、二人同時にライズポイントめがけて自慢のフライをプレゼンします。ところが、フライを変えてもフックサイズやティペットの号数を落としても全く反応してくれません。
それより釣れるものなら釣ってみろとあざ笑うかのように、その後もライズは頻発します。ついキャスティングに力が入り、知らぬ間にポイントに近づきすぎてしまいました。
気がついた時にはもうライズは消えていました。
朝一のミスは、その後のキャスティングに微妙に影を落とします。
気を取り直してその後続く瀬を攻めます。
ライズもそこそこあるのですが、先ほどの影響かキャスティングやフッキングがどうも合いません。
ちなみに水温は18度もあり、いかにも大物が潜んでいそうな緩い場所ではほとんど反応ありません。
今日は瀬に出ていると判断し、瀬肩や瀬脇中心に攻めますが、肝心なところでドラグがかかり、フライを見には来るもののくわえるところまではなかなかいきません。
結局、昼前に青い橋へ到着した時点で、12㎝の無邪気なチビアマゴが一匹と早瀬の中から飛び出した23cmのアマゴ(取り込み時にバラシ)の2匹だけでした。
そして、午前中の不調を癒すため、木陰でゆっくりと昼食&昼寝をとり、午後の部は3時からスタートしました。
午後は、先週24.5㎝のアマゴが釣れた堰堤下のプールの手前から入渓しました。
すると、待ってましたとプールの中程でライズしています。
今回は同行のT君にトライしてもらったのですが、残念ながら全く無反応です。
不思議に思い、盛んにライズを繰り返すのをよーく見ると、なんとそれは鮎だったのです。
鮎に出鼻をくじかれたものの、虫も結構飛び出し、好気配が漂いはじめています。
ほとんど祈りに近い気持ちで堰堤上を釣り上がることにしました。
何度かT君に反応あるもののフックアップまでには至らず、いつもいい型が出る例の曲がり角の淵まで来てしまいました。
そっと覗くと案の定ライズしています。
ここも、T君にチャレンジしてもらうことにしました。
手前の瀬でドラグがかからないよう慎重に、左側の葦際の岩の上からそっと第一投が決まりました。
絶対出るといった雰囲気の中、ジッと見つめる4つの目・・・。
『出ない?』何度流してもフライは無情に流れきってしまいます。
プレゼンはほぼ、完璧だったと思いますし、いつもなら確実にヒットするパターンなのですが、何かが足りない!
その答えを見つけられないまま、仕方なく最後のとっておきのポイントを目指しました。
例の赤い橋の下流部です。こんなところで・・・と誰かが見たら思うような極浅のC級ポイントですが、うす暗くなるとどこからともなくイワナやアマゴの良型が顔を出してくれます。
そこで20㎝のイワナをキャッチし、その後同型のアマゴとイワナを掛けバラし、ストップフィッシングとなりました。
T川はいつも自分のフライフィッシング技術の未熟さを痛感させてくれる『道場』のような川です。
川原がほとんど無く、川伝いにアップストリームでしか狙えないポイントが多いため、どうしたらドラグフリーで流せるか・・・。
縦方向へのメンディングが今一番の課題です。
熊や猪など、獣の匂いのプンプンする悩みの種の尽きないT川ですが、また今週も通ってしまうことになるのです。(O)