2020.08.01

TG川へ行って来ました。やっと・・
春先からの残念な日々が続き、我慢我慢で過ごしたが、健康の有難さや生活というものを顧みる良い期間と捉えて過ごしてきたのは私だけではないだろう。
さぁこれからという状況になったのにほぼ雨季のような6月下旬から7月、各地で大雨の災害が相次ぎ、毎週木曜位から各地の河川水況カメラを確認しながら無理、無理の日々。いつもなら慌てて毛鉤を巻いたり、鮎の仕掛けを作ったりとあたふたしていたが、今年は釣り具のメンテナンスやテントの掃除からマテリアルの整理などいつでも行けます状態で週末を迎えていたのに。
先週やっと河川の水況が収まってきたので4月から予定していたT氏との釣行。
空白期間が長かったので感覚的にはまだ5月6月の気分であったが、季節は確実に進み、もう夏の釣りなのであった。

車止めから歩いてダム付近まで攻めてみる予定であった。堰堤群を抜けた地点からゴルジュ帯を攻めてみたかったが水深が深いのと大変な巻きが多いのでゴルジュ帯を超えた付近から本格的に入渓する計画。
取り敢えず様子見にゴルジ帯手前の入渓点から入ってみた。入ってすぐの淵で10ヶ所ほどのライズのお出迎えに遭うが毛鉤に反応せず、ライズの2割くらいしかヒットできなかった。これといった流下物は目視できるほどの物はなかったし羽化しているものも見当たらなかった。様子見気分だったのでサイズやパターンを色々試す時間が惜しかっただけである。
イワナのやる気はあるようなので、一度道路へ上がりゴルジュ帯を避け、抜けた地点から入渓しダムまで数百メートルくらいの地点まで午前中攻めたが、無反応な区間とポコポコ(それほどでもなかったが)出る区間がはっきりと分かれていて前日辺りの入渓が影響していたようだ。渓相から見ると反応がなかった区間が大物の出そうな感じであった。というのもこれだけきっちりここまで釣れない、ここから釣れるという線が渓相が変わる地点で引かれているのだから。
釣れる区間は23cmくらいがアベレージだなと思っていたらT氏は27cmをヒットさせていた。
午後はダム上流へ回り込む林道を走り上流の3本の支流の一つを攻めてダムでキャンプ、翌日はもう一本を攻めて帰還するつもりであったが、林道の途中の橋が落ちて工事中、通行止め。
仕方なくMMS川で昼寝でもしてイブニングに計画変更。
これがまた、TG川周辺は蕎麦屋も閉鎖中というのにMMSの方はキャンプから川遊び、山登りと大盛況でかなり上流部で試し釣りをしてみたがチャラ瀬が多く思うようなサイズが出ない。
当初の計画TG川ダム上流攻めを諦めきれずMMS川上流からTG川ダムへ抜ける林道へ入り悪路を死に物狂いでやっと抜けたが、帰り道に再びこの道を引き返す気にはなれなかった。
ダムのキャンプ場跡で泊まろうと思ったが、また乾いた小川のような轍と5m前方の路面も確認できないほど伸びきって林道にせり出した草また草の悪路を1時間もかけて帰る以外のルートを確認しておきたくて、幸いにもダム事務所にまだ明かりが付いていたので事務所に他に抜けられる道路はないか、以前は舗装路の林道が稜線に沿ってあり、国道へ抜けられたのだがと相談に行くと、舗装路の県道も通行止めで抜けられるルートは牛首峠を抜けて白川郷へ出る林道しかないが最近走っていないので道路状況は分からないとのことであった。
このような状況でのんびりキャンプ釣りを楽しむ気にはなれず、燃料も15L残。抜けてきた悪路を帰ればよいのだが、運良くトラブルなく抜けられたというのが実情でパンクや16万Km走行の老兵が持つかどうか、少しの運転ミスも許されないような強烈なプレッシャー、その全てに再び突入し無事に帰れる自信は残っていなかった。
幸いまだ6時過ぎで明るかったので牛首峠に向けて走り帰路を確実にしてから次の事を考えようと方針を決めイブニングと翌日のダム上流の谷釣りは諦める。
ダム管理事務所の方が親切で林道の距離図を見せて頂き、白川村まで15Kmとのこと、雨季の後だから林道の状況は走ってみないとわからない、まして舗装路ならまだしも地道の林道15kmをどれくらいの時間で抜けられるだろうか。
いつもならこれほど神経質にはならないのだが、MMSから抜けてきた悪路に精神が壊されてしまったのだろうかと自問自答しながら牛首峠を抜け始めて暫く、林道は快適であった。難なく白川村へ抜ける事が出来た。
さてこれからどうしよう。境川も近いし庄川水系ならいくらでも候補は挙がるし、神通川水系の宮川小鳥川も近い。若い頃なら迷わず境川へ向かったに違いない。
老体がきしむ私、そしてT氏も出発日遅くから納品などがあり、ろくに休憩もせず出てきているし、昼寝もしていない。早めにテン場を確保し夕食を摂って寝かせてあげたい。
こういう時は振出しに戻るのが得策とMMS川へ帰り、登山口駐車場でやっと夕食にありつき、10時過ぎにやっと眠れる態勢になったのである。
長々と最悪林道の話になってしまったが、早めに引き返しておけばのんびり夕餉を楽しめたのにという反省を込めて書き留めておきたかった。T氏には申し訳ないことであった。

MMS川(8.2)
さて、翌日5時半起床、天候もよく、何とか睡眠不足も少しはましになり、駐車場にテントを張ったままではみっともないのでさっさと撤収して朝一の釣りに二手に分かれて出発。

金剛堂山登山口

この登山口辺りは魚影がかなり濃いようで、昨日あれだけの人数が餌釣りやらルアーやらかましていたにもかかわらず、二人とも1時間少々で10尾ほどヒットできた。サイズは18~25cmだったが、昨日の午後からの憂鬱の溜飲を十分下げてくれる楽しい釣りが出来て何よりであった。
T氏の場合初めて案内する釣り場ではどうも状況の良くない時が多いのだが、私は少しも心配はいらないのである。なぜなら彼はここぞと思った川には再び独りでも出かけて行って必ずいい結果を出して来てくれるからだ。
いつか大物を仕留めた報告が来ることだろう。