渓流フライフィッシング紀行

今年もU川は大繁盛

エクステンドクイル試作品の評価はT川のアマゴでと思っていたが、同行するN氏から前日連絡が入りT川は夜半から雨の予報が出ているので雨の降り出しが午後からになるU川に行き先変更となった。難度の低いイワナから評価していくのも順当、彼らのゆっくりとした出方を参考に問題点を抽出してみることにした。朝一はやっぱりH湯下からということでこの区間が大好きなN氏の足取りは軽い。川原へ降り立ってみるとかなりの低水量、夏場ならば即刻退散という水量だが水温10度のこの季節だし何とかなるだろう。朝一浅場の溜まりでライズしているのは佃煮サイズのチビばかりなので浅場を捨てて水深のあるポイントを拾っていく。砂地に刻まれる真新しい足跡は昨日のイブニングのものだろうが、それがさして気になる情報でもないというこのU川感覚はいったい何なのだろう…この時期のU川はもっと水量が多くなかっただろうか、そしてよく晴れた日など午後からの雪代で釣りにならなくなってしまうという季節ではなかったろうか。年々ここへ来るのが早くなっている。水深のあるポイントでは確実に反応してくれる状況だがその出方はアマゴのよう、速い速い。8時頃まではそんな感じ...
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近頃はFFも安・近・短

渓流釣りをするには最高のシーズンとなった。暑くもなく寒くもなく、虫たちのハッチも多い・・・。一歩山の中へ入るとハイキングや山菜取りの人たちの車も多く、早朝から林道の奥に止まっている車が釣りなのか山菜取りなのか分からず、入渓地点に迷うことがある。GWも終わった5月9日、本来予定していたT川がこのところの雨で増水していると判断し、今回はこういう時の保険的な逃げ場の一つであるI川上流部へ行くことにした。文字通りの『安・近・短』釣り場、同行はN老師とW、このところお決まりのメンバーである。ここI川は水量もほどほどあり、何より谷が明るく開けていて平坦、魚も小粒ながら割合濃く、どちらかというと初心者向けといった感じ。今回はまだ経験の浅いに、リーチキャスト、U字キャストなどのトリックキャストや、メンディングなどを練習してもらう意味もあった。7時半に林道最奥のゲートに到着するとすでに車が2台、どの辺りまで先行しているのか確認する意味で鍵がかかってなかったゲートを開けて車を進めた。ずっと奥の川が二股に分かれる辺りまで進んだが、この林道この先もっと進んで分水嶺を越えると日本海へ注ぐM川の上流部へ出られるら...
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前鬼川へ

ゴールデンウィークは奈良吉野、北山に限る。のではないか?…渋滞なし、釣り人少ない、羽化が活発になり餌釣りには厳しいが毛鉤師には優しい。少し奥に入ると渓谷が深いので家族連れのキャンパーや川遊びが居ない。そんなことで気合さえ入っていれば、この季節楽しいフライフィッシングが楽しめる確立は高いのである。H氏、S氏とGW釣行の打ち合わせは簡単に決まった。所用で1日遅れるS氏を待って前鬼をゆったりと楽しんだ。私とH氏はS氏合流の前日、吉野北俣川で先に楽しませてもらうことにした。大迫ダムで待ち合わせ、右岸ダム沿いの道を進み入之波温泉から左岸へ渡り暫く行くと北俣川と本沢(もとざ)川の分岐になる、左方向の橋を渡りバックウォーターを左岸から眺めながら北俣川へ入る。北俣筋のバックウォーターの浅場ではブラックバスがのっこんで居るようで派手な求愛行動があちこちで見られた。券売り場で4~5台が先行していると聞いた、下流部の大場所や落差のあるポイントを避け(歩くのがしんどいので)上流部の堰堤上の入りやすいところから入る。大型や数を期待しては居ない。私が巻いた毛鉤に私が気に入ったポイントから渓流の命が飛び出す瞬間、そ...
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T川、ドライ本格化

快晴に恵まれた4月18日、目指すは言わずと知れた湖北のT川。先週訪れた老師の話によると小粒ながらドライへの反応が良かったとのこと。そして今回は久しぶりにその老師と二人での釣行となった。朝7時に下流部に到着、川の様子を見ながらそろそろと上流へ車を進めた。例年ならこの季節、ドライフライでは全く歯が立たず、5月の連休明けくらいから本格化するところだが・・・。今年の冬は雪が想像以上に少なかったことが影響して、良かったのやら悪かったのやら、複雑な心境である。この時間だとまだ川に陽の光が射しているところが少なく、虫たちのハッチもほとんど見られないので最初に入るポイントの見極めが難しい。相変わらず餌釣りとおぼしき名古屋や岐阜ナンバーの車が要所に止まっていて、改めてこの川の人気の高さがうかがえる。8時過ぎになって中流部の開けた場所を見つけ川に降りた。水温6度、水量はこの時期にしては少ないが、普段なら平水といったところ。川に降りてすぐの淵では無反応だったが、そのすぐ上の瀬の弛みで老師にヒット。18cmほどのアマゴだった。まずは老師に1匹釣れて一安心、アマゴの活性は予想以上に高いようだ。そのあと少し先のラ...
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再びの東吉野、花見を兼ねて・・・

先週に引き続いて東吉野のT川、見頃となった桜見物も兼ねての釣行。水況はこのところの好天続きでかなりの渇水、水温も10℃ある。こうなると餌釣りでは厳しいようで本流には餌師とおぼしき釣人の影がない。10時前にふるさと村へ到着すると既にN仙人が橋下のポイントを攻めていた。今回はWと3人での釣行会、N老師は湖北のT川へ単独で出かけていた。『小さいのが2匹釣れました・・・』と仙人が白い大きなマスクをして上がってきた。ヒノキ科の花粉症が辛そうだ。お昼までのポイント選びは迷うことなく実績のあるM谷へ。が上流部、仙人が下流部へ入った。最初に好ポイントを攻めていた仙人に良型がヒット、しかし残念ながら合わせ切れ。合わせ切れ症候群がまだ完治していないようである・・・。の方はというとトラブル処理にかなりの時間をかけている様子。初心者が必ず通らなくてはならない険しい関門、どう克服するかが鍵となる。結局この区間ではほとんど釣果もなくさらに上流部へ車で移動。先ほどと同様にが上流部、仙人が下流部へ入ったが二人とも子アマゴを1匹ずつキャッチしたのみ、渇水でポイントが少なくなっている。12時半になったのでふるさと村へ戻り...
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2009年、それぞれの初釣行

『早くアマゴに逢いたい・・・』という一心で出かけてきました東吉野のT川。そろそろ桜も見ごろの季節なのだが、頭の中はアマゴの白い魚体一色。同行は手習いことW氏と、還暦を過ぎてなお意気盛んなN老師。そして、10時過ぎにふるさと村へ到着すると、すでにN仙人が新調した#2ロッドからシルクリーダーをしなやかに伸ばしながら橋下のポイントを攻めていた。今季初釣行だった仙人の『3匹ほど出ましたヨ・・・』という声で一安心。もうアマゴたちの活性は上がっているようで、これならドライフライで行けそうだとの感触を得た。私とが上流部へ、老師と仙人が下流部へと別れ1時までフィッシング開始。水温6℃、黒っぽいカゲロウが一斉にハッチを始めたようだが、この区間は魚影が薄くライズはほとんど見られない。しかし、何をするにも器用なWがフライ初心者にもかかわらず、早々に小ぶりのアマゴを仕留めてしまったのには恐れ入った。早速記念撮影と思ったがうっかりデジカメを家に忘れてきてしまったのでのデジカメでパチリ。私も18cmを頭に3匹ゲット、今季初のアマゴとのご対面に感激・・・!。そうこうするうちに雨も降り出してきて、1時になりふるさと村...
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50の手習い

また一人、フライ地獄に手を染めた人間がいる。それも50歳を越えてからという遅咲きフライフィッシャーの誕生である。3月21日、3連休の真ん中の土曜は好天に恵まれた絶好の釣り日和となった。今年の初釣行、まだどこも水温が低く、ドライフライではかなり厳しいのは承知の上だが様子見がてら慣れ親しんだT川へ向かうことにした。9時過ぎに漁協へ到着、年券を購入しはやる気持ちを抑えつつ上流へ向かった。今年は雪が少ないせいで雪代も少なく、水量は平水よりやや増水気味といった感じで濁りもましである。集落の先にあるトンネルを抜けた辺りが空いていたので車を停めて入渓。水温は4℃、早々にドライをあきらめ、マーカーを付けてヘヤーズイヤーを結び、緩い流れや淵を丹念に攻めた。冒頭で紹介したW氏にとっては、まさに初めてのフライフィッシング。二度ばかりキャスティングの練習に付き合っただけだったが、結構器用で何より熱心、まだ未完成とは言えダブルホールも様になりつつある。でも、釣っている時間よりトラブッている時間のほうが長いのは仕方がない。12時過ぎまでやって何の反応も無かったので昼飯にすることにした。車に戻る途中で橋の上から川を...
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とりあえず釣ってみてから

渓流でフライフィッシングがしたいんです。ショップでそれだけ言えばほぼ一式揃えてくれます。ロッドやリールはピンきり、予算と気合の入れようでお好きなものを。強いて言えばロッドの番手は3番で長さは7半~8フィートぐらいがいいんじゃないでしょうか。0番などはそよ風でラインが吹かれるし5番くらいが初心者にはお勧めなんて言われても後々管釣りくらいでしか使いようがなくなるので3番が適度ではないかと。ラインの結束などはショップで教えてくれます、必ず。フライ専門ショップなら。釣りに行く時期は6月7月頃のイワナの川が取っ付きやすいと思います。フライはエルクヘアカディスの16番前後をしこたま作るか買い込んで、とりあえずそれ一本で朝から日が暮れるまで川を遡りながら投げられる距離を無理せず(近距離でも釣れるので)毛鉤を30cmでも50cmでも少しずつ流して見ることです。釣りをする前にキャスティングレッスンや毛鉤の巻き方などあれこれ前知識を持って臨むのが一番でしょうが、面白くないし身につきません。川であれこれトラブってみて、魚に無視され、運良く食いついてくれてもバラシたり糸が切れたり、そんなことを一通りこなしてか...
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自然の中に身を浸す

私などは生まれた場所がもともと自然のど真ん中であったから山や川など物心付いたときには生活の一部という感覚で毎日毎日山に入り遊び場を開拓したり山の資源…雑木や竹、蔓などを加工して遊び道具にしたり、森や林、野原の形状を利用してさまざまに楽しみを見つけたりした。冬場は野鳥を捕獲する罠をかけたり、雪が降れば竹を加工してスキーの真似事やそり等で遊び、夏は川に入りヤスで魚を突いたり、一升瓶を加工して小魚を獲るモンドリのような仕掛けをかけ、獲れた小魚を餌に鰻を獲るはえ縄のような仕掛けを夕方仕掛けて朝一回収に行く、もちろん今や百貨店でも売られている昆虫獲りや四季折々に実る木の実や山菜なども取りに行ったりとサルのような幼少期を過ごしてきた。この頃というか、ずいぶん以前から野鳥の捕獲など出来なくなったし、勝手に山に入ると不法侵入と言われるし、そんなところで山菜や木の実や樹木など採ろうものなら大変なことになってしまう。そんなこんなで山遊びや川遊び、海だって同じで思いもよらぬ事でお叱りを受けたりするので子供の頃のような好き勝手な遊びなど出来ない。都市近郊の山などは春になると山菜取りが一斉に押し寄せ土地の人たち...
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アキアカネはまだかいな?

今週も毎度おなじみの川へイワナ釣り、そして毎度おなじみのH氏と。今回は爆釣ポイントへ朝一入るぞ!と4:30現地到着一番乗りの予定がタッチの差で名古屋、水戸グループ(ナンバーから察して)に先をこされてしまった。奥は諦め、取水堰堤で夜明けを待つ。待つ間に大阪泉からの親子連れが3着で惜しくも銅、少しの間話していったがM谷で頑張るようだ。正直なところM谷も魅力的だが林道歩きが辛い、今度3着になったら行ってみようか美濃又。うっすら明け出して釣りが出来るくらいになる時刻はもう5:30頃になってしまった、禁漁まであと何回来れるだろうか。取水堰堤が放水しているので下流の堰堤から入り順次堰堤を越えて3つ目の堰堤まで攻めて丁度昼になり取水堰堤に置いた車へ帰り昼食。まだまだ日中は暑いが木陰に入ると割と涼しい、木陰に椅子を移して昼寝。露草の花が咲いていたがまだアキアカネはいない、もうこの時期ロッドの先にいてくれなければならないんだが…我々が爆睡している間に先行は帰った、と先に目覚めていたH氏が確認していた。午後、といってももう15:30だが朝一予定していた爆釣ポイントを攻めることにした。2番手だがまぁそれなり...
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