鹿害
鹿や猿や猪、野鳥が増えすぎて作物が荒らされると聞き始めて随分経つが、大変だなという思いはあっても自分自身がさして被害を被っていなかったので差し迫って対策を望むという事もなかった。 このような動物の出没地域で生活していない人達はほとんどがそんな感覚ではなかろうか。 種の繁栄という生物発生以来の意識せざる企みによるものなのだろうから増えすぎた動物に何の罪もない。ヒトという天敵の繁栄の過程により発生した事象であり、人間社会に不利益であるヒト側から見た観測に過ぎない。 残念ながらこのような哲学を深々と書き綴る知識もなければ想像力もないが、釣りの哲学ならば…いや思い込みなら人並みには持っているのだが。 さて、難しい哲学などはさておいて、ここ最近鹿の被害という釣り師たちの体験談をよく耳にするようになった。いっぱしの釣り師であれば夜討ち朝駆けは一般常識、深夜に釣り場へ突っ走るのは不可欠な事なのである。 釣り場へ通じる道というのは先に述べた動物たちの活動圏内にある。で、よく耳にするというのは鹿をはねたという話。随分以前からカモシカにぶつけたとか猪を轢いたとかいう話はあったが、こうも頻繁に、また身近にこ...