天竜川釣行記

長野県諏訪湖を水源とし、静岡県遠州灘に注ぐ天竜川は、中央アルプスと南アルプスの間を流れる流程216kmと我が国有数の大河である。無数の支流を抱え、本流では天竜差しという40cmを超えるアマゴが釣れるらしい。また、南アルプス3,000m級の名峰群から流れ出す左岸の谷は、真夏でも水温が低く、多くのイワナが潜んでいる。お盆休みに帰省し、”ついでにちょっとイワナでも”と出かけた天竜川水系だったが・・。8月12日PM3:00、木曽駒ケ岳から一気に天竜川右岸に注ぐ太田切川に到着した。この川にはキャッチ&リリース区間が設けられており、中流部ではアマゴ、上流部ではイワナが釣れるとの情報を得てまず臨んだ次第。どうもC&Rという文字に弱い。釣り荒れせず、そこそこの魚影が確認できるという安心感に惑わされてしまう・・・?コンビニで入川券を購入し、急いで川を目指すが、入渓地点が判らない。川沿いには道がなく、木曽駒ケ岳登山のロープウェイの基地となっているため、観光地化しており、ホテルやペンション、キャンプ場等が乱立している。さらに、やっと見つけた中流部入渓地点もキャンパーやファミリーの遊び場となっていて、大型が潜...
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T川、増水未だ収まらず

3週間ぶりのT川である。末期に入った梅雨前線が日本列島の各地を暴れ回って、先週など大増水した川や崩落した林道を想像するあまり、どこへも行く気になれなかった。それまでは渇水を嘆いていたのだが、天の恵みもほどほどに・・・という訳には中々いかないようである。ようやく晴れ間の続いた7月29日、満を持して出かけることにした。朝5時半に到着すると、たっぷりと雨水を飲み込んで、まだ水かさの高いT川が迎えてくれた。幸いなことに濁りはないが、小雨模様の天候は、雨量の増加とともにミルクコーヒー色へと変貌する危険をはらんでいる。今回の同行は、2週間前に単独でこのT川に来たものの大増水と濁りであえなく退散させられたNO氏。二人とも気合いは充分、水温は15℃でこの時期にしては文句の無いところ、意気込んで押しの強い流れの中に立ち向かっていった。いつものA級ポイントは水勢が強すぎるし、B、C級ポイントは魚影が薄いし、と苦労しながら進むうち、ようやく1尾目にめぐり逢えた。23cm、いつもの幅広美形アマゴだが、ゆっくり見とれている暇はない。だんだん雨が強くなってきたのだ。次のポイントでヒットしたのは25cm、久しぶりに...
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T川、尺アマゴ見参

下界のうだるような暑さから逃避して、今週も出かけたT川上流部は、標高500mの位置にある。日陰にいると暑さを感じないし、川面を流れる風はとても心地いい。8月5日、早朝5時半、ようやく平水に戻った流れの中にF氏と立っていた。今回は、朝一と夕まずめをフライ、昼間は鮎釣りに興じようという魂胆である。クラシカルなフライマン達からは、“それは、邪道だろっ!”と突っ込まれそうだが、“まあどちらもオトリを使っておびき寄せて釣る”というところは同じだし、釣れる魚も同じアブラビレ属だし、それに何より昼間は釣れないし・・・。“そろそろ大型が釣れても・・・”、何となくそんな予感がしていた。水温15.5℃、適水量、濃い朝霧、そして無風状態とくれば、この時期にしてこれ以上ない最高のシチュエイションがそろっていた。いつもの入渓ポイント、大型が潜む一級ポイントを師であるF氏にお願いして、後方から流れるようなキャスティングを見ていた。何投目かのその時、緑色のSAGEロッドが大きく円を描いていた。ロッドのしなり具合からして、かなりの大型らしい。あわてて駆け寄ると、“尺あるでっ!”とひとこと、いつもながら冷静である。何故...
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奈良T川にもHBがいた?

最高気温36℃!梅雨明けからピーカン晴天と盛夏ま真っ只中!渇水&水温18℃のT川上流に8時半に到着した。寝坊したため予定より3時間遅れで気持ちが乗ってない。 毎週、同じ渓流で飽きないの・・・?と家族。。。 ところが全然飽きないのが不思議です!特に今日は暑すぎてか?貸切状態の自然管理釣り場状態といった感じです。対象的に同じT川の下流域はすごい人で溢れかえっています。贅沢な時間を今日も満喫できる!時間制限があっても、この渓流での一人遊びが飽きるわけないのですよ。 今日はトンボの群れと綺麗なチョウチョが飛んでいます。暫らくチョウチョに見とれていると2匹並んで近くでトイレ休憩?お尻から勢いよく水を何度も発射して・・何してるんでしょうか?綺麗!!の感動がどこかへ・・・。 気を取り直して今日は5年前にFLYFishingを始める時に買ったロッド7.6f/#4に期待を込めることに決定!何故#4か?蜘蛛の巣と日ごとに覆いかぶさる枝を避ける為にループを少しでも狭めるという安直な作戦です。 しかし、このロッドと使うと必ずノータッチリリースやバランス崩しダイブ症候群発症の恐れが・・・。一抹の不安を抱えながら...
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比良 武奈ヶ岳

先週はどこへ行っても釣りなど出来るような状況ではなかった。金曜の晩、悟られてしまった…絶好のチャンスとばかりに愚妻が朽木の百里ヶ岳へ連れて行けという。行けない理由はない…お見通しの提案であった。俺より数段営業力あるなぁ(T_T)針畑川と北川の分水峠、小入谷越から百里新道を尾根添いに登りシチクレ峠から標高931mの百里ヶ岳へ、帰りは根来坂峠を経て焼尾地蔵から大倉谷へ下りて小入谷へ6時間のブナやクヌギの森散策コース。気温は23度とこの時期にしては涼しくてピーク手前の急登以外は私でも比較的楽な登りであった。途中夏○○○の群生地を発見、1株持って帰ろうかとも思ったがこんな群生地は珍しいんじゃないかと大事にしておきたくなり辛抱した。尾根沿いの道からは比良や琵琶湖も展望できて登山道は広葉樹の綺麗な道、秋の紅葉の季節はさぞ美しいことであろう。山頂で見かけたウスバアゲハの綺麗だったこと、その姿と飛翔の美しさに暫し見とれてしまった。 で、今週もまだまだ釣りになりそうもないと見切って愚妻、今週は武奈ヶ岳だという。知らないということはここまで大胆になれるか!と呆れるがまぁ釣りも出来そうもないので行けるとこま...
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最高の夏物語(序章)「NA氏に捧ぐ」

いよいよ夏の遠征釣行会なのだ~この物語は釣行会に参加できないNA氏に捧げる自慢話である~金曜の夜11時に京都に集合、師匠と大師匠の3人で師匠号で出発!道中寝ました。(師匠達運転すみません)途中セブンでおにぎりを買ったのとローソンで遊魚券を買いに止まっただけでほとんど寝てました。なんで一度にローソンでおにぎりと游魚券を買わないのかというとセブンのおにぎりのほうがいいからなのである。異論のある方もいらっしゃると思いますがわれわれの間ではセブンのほうがいいということになっています。現地でH氏と合流、寝てる間についてしまいました。まだ4時頃だったと思う、外は暗い。渇水ぎみだそうである。師匠が車のなかで朝食を摂っている。まだ暗いのに、ひょっとして結構いれこんでいるのであろうか?「そろそろ用意しようか?」という声でオレもおにぎりを食べることにする。スヌーピーのお皿をもらえる点数券がついている。とりあえず集めとくことにする。車を降りて入溪ポイントまで歩く。師匠の歩調がめっちゃ速い。やはりかなり入れ込んでいるのであろうか?まだ薄暗い、河原に下りて用意をしていると師匠はもうロッドを振っている。しかももう...
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心に効く薬を聴きながら快釣(T川)

今週で3週連続の単独釣行となった奈良県のT川。毎回の事だが車を走らせながら二つの思いが頭をよぎる・・・。ボウズへの不安と二桁釣果への期待だ!今期に入ってボウズなしの記録を更新中ということもあって気持ちは殆ど夢の二桁に飛んでいるが。この4年間を振り返り、反省点を分析した結果、一つの答えを自分なりに導き出している。釣果を左右するのは私の場合、『気持ちの余裕』にあるのだ!常に先行者が目指すポイントに入っていないか?などの雑念が頭を支配し余裕を奪っていた。結果、入渓時には平常心を失っているのだ!このことに気付いてから最近は必ず寄り道をする。そしてアクセルを軽めにゆっくりと走る。今日はそれに加えてラジオを止めCDを聞きながらリラックスする事に・・。雨の吉野道を走りながら聴く『テレサテン』の懐かしく綺麗な歌声は心に沁みてくる。(最高!)しかも歌詞の内容が分かる歳になった事に改めて気付いたりして・・・どこに向かって走っているかさえ忘れてしまいそうだ。 目指す最上流部に着いてみると、不思議な事に先週と同じ時間だ!CDを聴きながら出来るだけ落ち着いてタックルをセットする、、。雨も小降りで身長183cmの...
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U川(今更マル秘で)思いがけず尺 !

6月も後半に入ると如何に加齢なる釣り師とて夜討ち朝駆けは免れない。金曜日には早めに帰れる仕事だけ入れる!これが釣り師の鉄則である。ところが世の中そんなに甘くない、早めに終わるつもりがちょっとしたトラブりで夜中まで現場作業にはまってしまう。そんな事があった金曜、H氏から昼ごろ電話でU川へお誘い。夕刻O氏からメールでT川へお誘い。何とか10時過ぎには帰宅できた。特急で晩飯を済ませ、在庫切れの毛鉤を超特急で巻く…15~6本巻けた頃には日も変わりぐったり疲れも出てきて眠い。午前2時、荷物を車に放り込み出発。最初のコンビニでリポビタンDとアリナミンVを流し込みR161を東へ突っ走る。T川も捨て難い好調期に入っているがU川の状況が気になる。SHOPのお客さんが先週早朝いきなり尺を上げたらしいのである。6時に鳩ヶ湯に到着、年券を購入したがオヤジさんは出てこずお母さんと少し話すと先々週くらいから水位が落ち着きかなりの入渓者があったらしい。ふと山を見上げるとまだ三ノ峰、別山には残雪が、今年は2週間遅れているとお母さん、私も今頃くらいからしか来たことがないが三ノ峰の残雪を見るのは初めてである。夜明けと同時...
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T川、セレブとの出逢いを求めて

この季節、ここT川ではトビゲラの羽化が激しさを増す。魚への反応がいいフライとしては、カゲロウパターンより、もうカディスの方に部があると思うのだが、何故かいつもパラシュートを選んでしまう。3週連続となったT川、今回は、気ままな単独釣行となった。せっかくの好期を独り占めしては申し訳ないので、“今が絶好の時ですよ”と、シグナルを送ってみたが、皆さんそれぞれにお忙しいようで・・・。当初2日前に降った雨による増水を懸念していたが、たかだか30mmほどの雨では、ほんのお湿り程度の影響しかなく、逆に先週より減水している模様。朝8時に先週と同じポイントに入渓、定点観測の意味もある。水温13.5℃、先週より1℃上昇している。最初に入った渕でいきなりライズを発見。渕に張り出した木の下あたりを飛び交うガガンボを捕食しているようだ。ガガンボならおまかせ・・・で、いつものQBP16番をそっとプレゼン。一投目でいきなりヒットしたのは、20cmのアマゴだった。2匹目は、ここ最近のアベレージサイズである23cmのアマゴ。水温が上がったせいで、今日は魚が瀬に出ている。久しぶりにイワナが釣れた。23cmのよく肥えたイワナ...
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T川(一応マル秘で!)偵察記

少々の雨でもミルクコーヒー色の濁流を流し込んでいたT川支流H谷。本日M氏と目的地も決めずに7時集合「どこ行く?」ってなんといい加減な釣師コンビである。先週美山川大谷まで下れなかったので行ってみたい気持ちは満々であったが、昨日緊急作業勃発夜中まで仕事にかかっていたせいで少々疲れが残っていた。「演習林行きたいけど、しんどいしT川どうや」と先手を打つとM氏もお疲れ気味の模様、難なく目的地決定。ただ、雨後のT川…H谷からの濁りで釣り不可能の可能性大だがOGURI氏を出し抜いて行って見るのも一興と、「取敢えず行って見てあかんかったらリバーランズ角川で遊ぼう」という段取りも意見が一致したのでいざ出発。途中前日の仕事の発送作業に1時間ほどM氏に待ってもらいT川到着10時過ぎ、さてさてH谷の状況は如何に…上流部の林道は落石、崩土、倒木はあるものの何とか通行可能だが、一応通行止めになっているので自己の責任において通行する。昨夜の雨で本流上流部はささ濁りよりもう少し濁り気味、H谷合流地点の橋から谷の濁り具合を見てみると心配していたミルクコーヒーは流れておらず本流と同じ程度の濁り具合。降雨量が少なかったのか...
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