渓流フライフィッシング紀行

とりあえず釣ってみてから

渓流でフライフィッシングがしたいんです。ショップでそれだけ言えばほぼ一式揃えてくれます。ロッドやリールはピンきり、予算と気合の入れようでお好きなものを。強いて言えばロッドの番手は3番で長さは7半~8フィートぐらいがいいんじゃないでしょうか。0番などはそよ風でラインが吹かれるし5番くらいが初心者にはお勧めなんて言われても後々管釣りくらいでしか使いようがなくなるので3番が適度ではないかと。ラインの結束などはショップで教えてくれます、必ず。フライ専門ショップなら。釣りに行く時期は6月7月頃のイワナの川が取っ付きやすいと思います。フライはエルクヘアカディスの16番前後をしこたま作るか買い込んで、とりあえずそれ一本で朝から日が暮れるまで川を遡りながら投げられる距離を無理せず(近距離でも釣れるので)毛鉤を30cmでも50cmでも少しずつ流して見ることです。釣りをする前にキャスティングレッスンや毛鉤の巻き方などあれこれ前知識を持って臨むのが一番でしょうが、面白くないし身につきません。川であれこれトラブってみて、魚に無視され、運良く食いついてくれてもバラシたり糸が切れたり、そんなことを一通りこなしてか...
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自然の中に身を浸す

私などは生まれた場所がもともと自然のど真ん中であったから山や川など物心付いたときには生活の一部という感覚で毎日毎日山に入り遊び場を開拓したり山の資源…雑木や竹、蔓などを加工して遊び道具にしたり、森や林、野原の形状を利用してさまざまに楽しみを見つけたりした。冬場は野鳥を捕獲する罠をかけたり、雪が降れば竹を加工してスキーの真似事やそり等で遊び、夏は川に入りヤスで魚を突いたり、一升瓶を加工して小魚を獲るモンドリのような仕掛けをかけ、獲れた小魚を餌に鰻を獲るはえ縄のような仕掛けを夕方仕掛けて朝一回収に行く、もちろん今や百貨店でも売られている昆虫獲りや四季折々に実る木の実や山菜なども取りに行ったりとサルのような幼少期を過ごしてきた。この頃というか、ずいぶん以前から野鳥の捕獲など出来なくなったし、勝手に山に入ると不法侵入と言われるし、そんなところで山菜や木の実や樹木など採ろうものなら大変なことになってしまう。そんなこんなで山遊びや川遊び、海だって同じで思いもよらぬ事でお叱りを受けたりするので子供の頃のような好き勝手な遊びなど出来ない。都市近郊の山などは春になると山菜取りが一斉に押し寄せ土地の人たち...
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アキアカネはまだかいな?

今週も毎度おなじみの川へイワナ釣り、そして毎度おなじみのH氏と。今回は爆釣ポイントへ朝一入るぞ!と4:30現地到着一番乗りの予定がタッチの差で名古屋、水戸グループ(ナンバーから察して)に先をこされてしまった。奥は諦め、取水堰堤で夜明けを待つ。待つ間に大阪泉からの親子連れが3着で惜しくも銅、少しの間話していったがM谷で頑張るようだ。正直なところM谷も魅力的だが林道歩きが辛い、今度3着になったら行ってみようか美濃又。うっすら明け出して釣りが出来るくらいになる時刻はもう5:30頃になってしまった、禁漁まであと何回来れるだろうか。取水堰堤が放水しているので下流の堰堤から入り順次堰堤を越えて3つ目の堰堤まで攻めて丁度昼になり取水堰堤に置いた車へ帰り昼食。まだまだ日中は暑いが木陰に入ると割と涼しい、木陰に椅子を移して昼寝。露草の花が咲いていたがまだアキアカネはいない、もうこの時期ロッドの先にいてくれなければならないんだが…我々が爆睡している間に先行は帰った、と先に目覚めていたH氏が確認していた。午後、といってももう15:30だが朝一予定していた爆釣ポイントを攻めることにした。2番手だがまぁそれなり...
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暇つぶしに

今年の夏の集中豪雨は怖いくらいの集中ぶりで天気予報で不安定と聞くともう川へ行く気がなくなってしまう。雨雲の様子を見ながら8/17いつもの川へ出かけてみた。50mm~100mmの雨雲が夜半に1時間ほどの時間で通過したのを道中で確認、丁度よい増水ならよいのだがと通過地点にむかう。道中、北陸道の反対車線で車が炎上していた、雨も怖いが事故も怖い。長い休みダレの気分を引き締めなおし眠気を覚ます。いつもの谷の入り口は丁度よい加減の増水、入れ食いポイントの上流へ向かう。林道が地道になるところからのブッシュがかなり伸びており轍の両脇が見づらく歩くようなスピードで登るが何度かゴンとくる石に乗り上げてしまった。ようやくたどり着いた入渓ポイントにはタープ張りのテントがでんと居座っていた。大阪ナンバーであった、ん~最終日までいるか…よ~頑張る、人のことは言えんけど。引き返して取水堰堤から入ることにした。上流はもう水が引きかけているのか通常の水位に毛の生えた程度になっていた。渇水が続いていたのか取水堰堤の取水が止められ下流へ放水されてる。お盆の釣りは少ないかと思ったが結構攻められているようでなかなか手強い反応の...
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嵐を呼ぶ男

京都は連日35度を超える猛暑日が続いている、道路上の気温は43度まで上がることも珍しくなくなった。強い日差しに燃えてしまいそうである。かねてより企んでいた石川SNM川上流域探索遡行、アブが出る前にやってしまわなければならないとH氏と決行することにしたが、この暑さに体力が持つかどうか心配であった。AM1:30R303熊川宿道の駅でH氏と合流、一路SNM川へ。5時前に林道終点に到着、先着はなし、珍しい、のかな?…毎度来る谷ではないがこの谷に一番乗り出来たのは初めてである。後続を引き離すためには1時間は歩いておきたい。早速遡行準備を済ませ取水堰堤へ向かうが困った…もうアブに囲まれている。メジロだ、まだ数は少ないが5~60匹には囲まれているだろう。取水堰堤をおり河原に立つ、河原の砂地にくっきりと足跡が残っていた。ほとんど風化していない、昨日か一昨日のものと思われる。水量も前回より10cmは落ちている、川底の石も茶色みが強くこのところ雨もほとんど降っていないようだ。取水堰堤から数十メートルも遡行しないうちにアブの姿は消えたので一安心。もくもくと時計を見ながらの遡行はなかなか辛い。釣りながらの遡行...
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今年も夏季合宿はU川で

爽快渓流メンバー夏季合宿は今年もU川ということになり、まとめ役のog氏におんぶに抱っこで準備万端整えてもらい、二日間の楽しい合宿を過ごすことが出来た。今回は予定が合わなかった3人が欠席となり、na氏、og氏、ho氏、fの4名の合宿となったのだが、その平均年齢を出してみるとなんと54.25歳(>
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2008年、夏物語

ここのところ恒例となった釣行会、今年の夏も昨年同様U川での開催となった。型といい、数といい安定した釣果に恵まれ、地理的な安心感からの選択である。Bird氏とは、それこそ百川錬磨?というか、一泊釣行した川だけでも、東は千曲川水系、天竜川水系、木曽川水系、長良川水系、揖斐川水系、北は神通川水系、庄川水系、手取川水系、九頭竜川水系、南は日置川水系、古座川水系、熊野川水系、十津川水系、吉野川水系、宮川水系、櫛田川水系、そして琵琶湖に注ぐ淀川水系と枚挙に暇がない。一つの水系で少なくとも5本以上は入川しているので、百銘川踏破は確実である。そして、夜のバーベキューの時にもその話で大いに盛り上がったのだが、結構危ない思いもしているのである。午前2時、いわゆる草木も眠る丑三つ時、下界の熱帯夜から逃避してひんやりとした冷気に包まれたU川H温泉前に到着、もちろん一番乗りである。これでお目当てのH温泉上流部は確保できた・・・はずだったのだが、2時半頃に後からやってきた車に入渓ポイントを押さえられてしまった。“おいおい、それは無いだろう・・・!”文句を言いに行くのも大人げないので、一歩譲ってOG、NOペアはH温...
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手取川散策

梅雨も明け(たんじゃなかろうか?)、本格的な夏の到来。京都では祇園祭の鉾建ても始まり、町行く女性の華やかさに目を奪われるくるおしい季節である。T川では鮎も解禁し、渓流は高度を稼ぐ釣りの季節となった。ここ数年U川の手軽さについつい誘われてイワナ釣りらしいイワナ釣りはトンとご無沙汰してしまっているなと常々思っていたところ、H氏からどこか面白い釣り場はないかとのお誘いがあった。とはいえ、準備も情報もなくテント持ちでホイホイ行けるほど詳しく知る谷もない。かねてより私の瀬波川の話に少しく興味を持ってくれていたH氏であることを思い出し、手取川の大杉谷と瀬波川に紹介がてら行って見ることにした。AM4:30大杉谷ナナコバ谷出合い上流部の入渓ポイントに到着、まだ薄暗い。フライが見える明るさになるまで暫くの間待つ。入渓点は平瀬になっていていつもこのポイントでイワナのご機嫌伺いをしてみる、ライズがあり2~3尾の小物が釣れればその日の釣果は約束されている。が、今日はさっぱり反応なし。5:30、すっかり明るくなりフライも確認できるようになった。最初の堰堤までは100m程、この区間は準備運動区間で小物が多い。20...
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猿と猪と男と渇水

“忘れてしまいたいことやぁ〜、どうしようもないストレスにぃ〜、包まれたときに男はぁ〜、竿を振るのでしょう〜・・・♪”前回にも増してさらに気合を入れ、早朝4時15分に到着。“ポワァーン、ポワァーン”という例のディンプルライズを狙うためである。獣除けにクラクションを大きく2回鳴らし、まだ薄暗い林道を独りで歩き出した。7Xのフロロカーボンティペット、18番のQBP、19フィートのラインシステムという今考えられる最強のコンビネーションシステムで第1投、いつものようにチビアマゴがご愛嬌でフライをつつきに来た。水温は13℃、堰堤際のレーンを流した5投目にしっかりとした反応があり本日の1匹目とご対面。20cm程の綺麗なアマゴ、“お迎えご苦労さん”と撮影後にリリース。いつも心が和む瞬間である。気分上々で上流の流れに眼をやった途端、落胆の色に包まれた・・・。『渇水!』、平水より10cm位少ないだろうか・・・、1つ目の障害である。当然のことながら例の“ポワァーン”は見られないし、水量と水勢が少ないせいでおのずとヒットポイントも少なくなっている。“まっ、濁りと増水よりましか!”と半ばあきらめ気分で上流の少な...
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増水と濁り、未だ収まらず

これからは水温も上がってドライフライでは釣り辛くなるだろうし、美女軍団に逢えるのも今回が最後になるかも・・・と、感慨深い釣行となった。早朝5時、いつもの場所に降り立った。辺りは森全体を覆う朝霧に包まれて晴れているのか曇っているのか解らない。ウグイスの『ヨーイスタート』という声を合図に第1投。かなりの水量と流速に乗ったQBP16番はあっという間に流されてしまった。そう、今週降った雨が増水と濁りという形で影を落としていたのである。しまった、これならU川へ行った方が良かったかも、と思ったが既に遅すぎる。どこかの誰かさんは有給をとって4日の金曜日にU川へ出かけ、増水や濁りの全く無い中で、なんと25匹のイワナを1日でキャッチしたとのこと。人工物の取水堰堤に守られたU川は、ちょっとやそっとの雨は影響しないのである。こちらは平水より10cm以上高く、水温も14℃と先週よりさらに1度上昇。最後はいい形で締めくくりたかったところだが、自然が相手では仕方がない。気持ちを切り替えて増水で水圧の強くなった流れを押しのけながら進んで行く。そして、軽いジョギングくらいの流速の脇に出来た緩いスポットから元気に飛び出...
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