ここのところ恒例となった釣行会、今年の夏も昨年同様U川での開催となった。
型といい、数といい安定した釣果に恵まれ、地理的な安心感からの選択である。
Bird氏とは、それこそ百川錬磨？というか、一泊釣行した川だけでも、東は千曲川水系、天竜川水系、木曽川水系、長良川水系、揖斐川水系、北は神通川水系、庄川水系、手取川水系、九頭竜川水系、南は日置川水系、古座川水系、熊野川水系、十津川水系、吉野川水系、宮川水系、櫛田川水系、そして琵琶湖に注ぐ淀川水系と枚挙に暇がない。
一つの水系で少なくとも５本以上は入川しているので、百銘川踏破は確実である。
そして、夜のバーベキューの時にもその話で大いに盛り上がったのだが、結構危ない思いもしているのである。
午前２時、いわゆる草木も眠る丑三つ時、下界の熱帯夜から逃避してひんやりとした冷気に包まれたU川H温泉前に到着、もちろん一番乗りである。
これでお目当てのH温泉上流部は確保できた・・・はずだったのだが、２時半頃に後からやってきた車に入渓ポイントを押さえられてしまった。
“おいおい、それは無いだろう・・・！”
文句を言いに行くのも大人げないので、一歩譲ってOG、NOペアはH温泉下の下流部へ入ることにした。
Bird氏とH氏はH温泉横のT谷上流部を目指すという・・・、さすが若手ペア！
（とはいっても二人とも５０歳を超えているのだが・・・）
さて、少し明るくなった４時半、谷沿いに本流へ降りてかなりの減水に気づいた。
水温も１６℃あり、ポイントがほとんど無い状態。
９時半頃には温泉下にたどり着いたが、２０－２２cm程のイワナを３匹キャッチするのがやっとだった。
とりあえずテン場へ向かうことにし、早々とタープを設営して一服していると、もう次のポイントへ向かう気力、体力が失せていた。
そして、待ち合わせタイムの１２時までしっかりと朝寝を決め込むことに・・・。
１２時半になり、疲労困憊の姿がありありと若手ペアのご帰還・・・。
T谷は相当厳しかったようである。
すぐに釣行会定番メニューである冷やしソーメンの用意にかかる。
食後のデザートは、朝１０時から冷やしておいた直径３５cmほどのスイカ。
４人で半分食べて、午前の部消失した水分をたっぷりと補った。
休憩の後、午後はテン場上流部へと車を進めることにした。
奥の空き地には車が１台停まっていたが、気にせず川へ降りた。
予想はしていたが、朝のうちに誰かが入っていたせいでイワナの出方も厳しく、
小型がポツポツといった感じで進んで行くと、Bird氏にビッグヒットがあった。
しかし、岩の中に潜られてラインブレイクしたとのこと。
多分尺は超えていたそうで、残念至極だった。
６時にテン場へ戻り、若手ペアはテン場上流部、老練ペアは本流中流部へ向かった。
我々が入ったU川本流中流部は水温が１９℃もあり、大人のイワナ達は避暑に出かけている様子でほとんど反応が無かった。
それに引き換えテン場上流部へ入ったH氏は尺イワナをキャッチしたものの、写真撮影をしようとした隙に逃亡されたそうで、幻の尺イワナとなってしまった。
８時に始まったバーベキューは、満天の星の下大いに盛り上がったのは言うまでもないが、残念ながらH氏は所用で１日だけの釣行ということで、撮り逃がした尺イワナを心に焼き付けての帰還となった。
あくる朝４時半起床、テン場上流部の取水堰堤上流部へ入渓。
空き地には既に車が１台停まっていたが、釣り人の影が見えなかったので恐らく歩いてずっと上流部を目指しているのだろう。
このエリアは水量も適量で、ここぞというポイントからは心地よいイワナの反応があり、NO氏など堰堤下の淵で４匹連続でキャッチし、昨日の鬱憤晴らしを早々にやってのけたのである。
型に不満は残ったものの、３人そこそこ釣ってお昼にテン場まで戻った。
昨日同様、冷やしソーメンとスイカで腹を満たし、昼寝の後少しだけ歩いて上流部の堰堤を２箇所だけやってみることにした。
入渓する前に遠くから見えたイワナは明らかに尺越え、そっと近づいてキャストするもののこちらの気配を感じて岩陰に隠れてしまったようで不発。
結局、３人で２５cmほどのイワナが２匹のみ。
夕まずめは言うに及ばず、昨日H氏が我々のために逃がしてくれた尺イワナ狙い。
３人で交互に釣り上がるが、思ったような大型が出ない。
しかし、それぞれ３－４匹づつキャッチし終了となった。
最後の最後、ほとんど暗闇のなかでキャッチした２７cmが今回の私の最大サイズ。
釣り逃がし、撮り逃がし、寄り逃がし・・・目視確認できた尺イワナは居ることは居たのだが、メジャーを当てて確認することが出来ず、何とも悔いの残る『2008年夏物語・・・』、こうして幕を閉じたのだった。（O）
