GW明けからの鬱憤を晴らす

昨年一昨年と大雨や猛暑などで思うような釣行が出来ていなかったので、今期こそはGW前後から釣行回数を増やし、また新たなホームグランドの開発もやるぞと意気込んでいたのであるが、ついつい手軽に行ける管理釣り場でお茶を濁してしまっていた。
GW前後には管理釣り場の近くの川で4~5回アマゴを狙いに行っていたのであるが、放流もされていないので20cmを超えれば大きい方で平均18cm程度のアマゴに遊んでもらっていた。

GW明けの土日、満を持して福井石川方面へ釣った気がする魚体を求めて行ったのだが、どの川も川へ入るルートがきれいに踏み均されるほど釣り荒れてしまっていた。二日間昼寝も惜しんで思い当たる谷のいくつかに踏み込んでみたのだが魚影を見るのは1時間に1回もあればいい方で結局写真に残すほどの魚に出会えず、折れそうになって帰ってきた初回の北陸。

それから3週間、こうなれば平日好天を狙って行くしかないと折れそうになった気を奮い起こして深夜出発、夜明けから入渓と頑張ってみた。
初日U川I谷取水堰堤の上、第2から崖の第7堰堤まで攻めに攻め倒したが、写真にとれるほどのが掛かるとバラす、撮るほどでもないサイズも5~6尾と惨敗を喫して、出足から前回とあまり変わらない状況に土日も平日もこの頃は変わらないなぁと早々に引き上げ帰りたくなる。
気を取り直し、以前はめったに釣り人に遭わなかった谷へ向かってみるが、この谷では1尾も姿を見られなかった。
午後3時を回って谷の奥で日が暮れる寸前のイブニングを一人でやる根性もないので、本流発電所上から4時を待って入渓するも2~3尾小さいのが遊んでくれただけであった。
もう帰ろう!と林道へ上がり車へ歩き出すとog氏の車が現れる。
og氏は本流を昼からやって9匹ゲットしたそうだ。夕食を一緒に摂り情報交換、og氏は明日合流する同志と奥の長い谷へ歩いて頑張るそうである。
私はもうこのU川にはうんざりしてしまったので、白山TD川へ向かう。
途中で車中泊して、翌朝本流を狙いに入ってみたが、前回同様増水であまり期待できそうもないので、上流のM谷川はどうかと走る。
うっかり通り過ぎてしまい、引き返すのも面倒なのでもっと上流のIM谷へ入ることにして登山口駐車場から7時出発。
登山道を登りはじめてすぐに登山道脇に川が現れるが、この辺りはいつも小さいのしか釣れないので30分ほど歩いてこの谷の上流域に入った。
ところがここまで来ても同じ・・だった。まったく反応なし。高い堰堤を超えて落差が厳しくなるところまで攻めてみたが、23cmほどのが2尾釣れただけだった。
引き返しがてら朝食を摂ろうと高い堰堤上の景色のいいところでカップスープのお湯を沸かしながら、これだけ折れればもう十分だ、完全に降参だと思いながら眼下の谷の森、その後方にそびえる山々を眺めてみた。すがすがしい森の緑の揺らめき、渓流の美しくきらめく透明な水の輝きと川音に心が潤い気持ちが晴れ晴れとしてきて、これが見たかったんだなと改めて渓流に身を置きたい思いの源流に心が触れたのだった。
さて、ここからの帰りは川通しではなく上級者向けの登山道(だと思う)が一般向けの登山道へ通っているので上りにかかった時間の半分以下で広い道に出る。
その広い道の反対側にもう一本YM谷が流れているが、川へ抜けるのにブッシュがかなりきついのと渓相が荒い。以前一度出合いの別れから1時間ほど試し釣りしたことがあるが、その時は川虫も居そうにない全く生命感のない谷のように感じたのでその後は一度も足を踏み入れたことはなかった。ところがたまたま堰堤の工事の準備か何かでブッシュが切り開かれた箇所があったので、まだ午前中だしちょっとやってみるかと入ってみた。上流で工事をしているのか笹濁り状態ではあったが、入った所からすぐ堰堤が二つ続いていて、工事準備で堰堤は超えやすくなっていた。最初の堰堤下で期待感なく毛鉤を流すとすぐに中型がヒット、本工事の準備工事最中のようなのでそんなにいいサイズは釣れなかったが、堰堤2つで10匹ほど釣らせてもらった。
折れに折れ過ぎた気持ちを癒す程でもなく今度こそ帰るぞと登山道を下りて、朝登り始めた林道脇の川を見て、せっかくだから釣っていくかと諦め気味に入ってみるとこれがまたよく釣れるじゃないですか。サイズは20~23cmだがポイントごとにバックリと気持ちよく出てくれる。あれだけ釣れない時間を過ごしたので嬉しくてしょうがなくなった。
林道が逸れた辺りで正午となったのでカップヌードルとおにぎりで昼食。こんなところで釣れてくれてありがとう。もうサイズなんてどうでもいい!遊んでくれたらいいんだと、いつものカップヌードルが余計に美味しく思えたのだった。
この谷は残り100m程で堰堤となりその上に出る方法やルートを知らない。
だから、ゆっくりと昼食を楽しみ最後に少しだけれどイワナ釣りはやっぱり楽しいわ、ありがとうと残り少ない流程を丁寧に釣りあがり、これでほんとに今回は最終という堰堤に出た。
この堰堤はいつも安定して釣れるような堰堤ではないことはよく知っていたが、丁寧に釣ればいくつかは釣れるだろうと堰堤釣りのセオリー通りに攻める。
1尾目23cm、2尾目25cmほどと、思ったポイントからきっちり出てくれるので嬉しくなる。
そしてさらに左奥の流れが石にぶつかったあたりでドカンと来た。なんとこれが34cmあった。
次に右側を攻めるがこちらはあまり反応がない。堰堤下の溜まりに流れ込む細い筋がぶつかる流れに乗せてやったらバックリ出た。これは28cm止まりであったが狙った通りに出てくれて満足。
いや~最後の最後にほんとにありがとう!これで元気になって帰れるよ。
白山の自然の恵みに改めて感謝したのでした!


34cm(砂にまみれているが針が抜けていて洗うと暴れて写真を撮り損ないそうなので)


狙い通りに出てくれた28cm

コメント

  1. アバター画像 Bird より:

    先日はよい道の駅を教えていただき有難う御座いました。
    あの日、ばったりお会いしていなかったら今回もブログスルーの釣行で終わっていましたよ。もう完全に折れ倒して心神喪失に近い状態でしたからね。色々お話しできて元気を取り戻しましたよ。
    お陰で白山まで走る気になったんです。
    今回はIM谷で一日過ごしたので他の谷がどうなっているかわかりませんが、もう少し探ってみるか、U川本流攻めに転身するか、はたまた石徹白方面に向かうか迷っているところです。

  2. og より:

    お疲れさんでした。キッチリと尺超えという結果を出す所は流石ですね。また、福井県から石川県へと相変わらずのフットワークの軽さにも頭が下がります。それにしても先日はひょんな場所でバッタリと再会出来て驚きました。また、その後の夕食でも久しぶりに情報交換出来、愉しいひと時を過ごす事が出来ました。
    私の方は、翌日釣友2人と本流に朝一で入りましたが、上流の水門全開による増水といつもの濁りでボウズ。仕方がないので10時過ぎに左岸の土砂崩れで林道が塞がった谷に入り、奥の二股まで2時間掛けて歩き、そこから釣り上がりましたが、3人で27cmまでが7匹(私は26cmまでが2匹)と期待倒れに終わりました。ただ、その時に三つ目の堰堤で出た1匹と、翌々日の午前中に増水した本流で出た2匹は、明らかに尺近かったのにフッキング出来ず、とても悔しい思いをしました。いずれにせよ、まだまだ修行が足りない事を実感した今回の釣行でした。