
思い出の渓
渓流釣りを始めて2年ほどはほぼべったり叔父に付きまとった。週末ともなれば毎週の如く電話を入れ、打率3割強のペースでメンバーに入れてもらっていたのである。叔父の当時のホームは奈良十津川水系で下流は上湯川から上流は天ノ川までほぼ網羅していたようであった。旭川の険悪な入川道を未明の中、危ないから気を付けろと言われながらも気をつける余裕もないほどの速さで下りて行かれ、焦ってしまって5~6m下の川原に転落してしまったこともあった(ずり落ちたので怪我はしなかったが)。上湯川のウグイに悲鳴を上げながら釣り上がっていると激しい夕立が来て、直後から思いもよらぬほどの大きなアマゴが入れ食いになったこともあった。あれは本流の風屋貯水池であったか旭川の旭貯水池であったか定かではないが貯水池に流れ込む小さな谷にアマゴが淵淵に群れ成していて持っていた餌のミミズの数ほど釣れまくった。