京都由良川美山川支流

3年間の禁漁を4月16日に解かれて解禁直後は尺アマゴがごろごろ釣れたという由良川美山川に流れ込む支流で4月29日30日と遊んできた。
長らく地元京都の河川にはご無沙汰していたが、加齢なる方々と同じく遠出には腰を上げるのにかなりの意気込みが必要になってきた最近の私には手ごろな初釣り渓流であった。
瑞穂のH氏と西京極のS氏が同行してくれた。

06042901

06042902

この支流は本流との出会いから2Km程が特別放流区、以遠は自然渓流区となっている。入り口にチェーンが張ってあり徒歩での入渓、30分程歩いて自然渓流区に入ってしばらくの所から釣り始めた。春の訪れが遅かったせいか川原の草もまだやっと芽吹いたばかり、木々の新芽も葉が開きかけた所といった様子。
まだ葉が茂っていないので一見ラインは出しやすそうに見えたが、なかなか、小枝に掛ける掛ける、毛鉤のロストは半端ではない。
早朝6時はまだこの時期早すぎたようで暫く、というか長い間全く反応なし。解禁から連日攻め立てられているのが第一の原因とは分かっていても日が差し始めメイフライやマイクロカディスのハッチが目立ち始める9時頃になるとそろそろライズの一つくらいしてくれるだろうとほのかに期待しつつ3人交互にポイントを探っていくがH氏と私にマイクロアマゴが1つずつ、そしてカワムツがチラホラ…
そうこうしているうちに上流へ回り込んだS氏がランディングネットを手にしている、やっとアマゴらしい22cm程のアマゴが出てくれた。

06042903

しかも瀬で出たとのこと、そろそろいい時間だなと皆意気込みが出てポイントの攻め様にも気合いと丁寧さが増してきたが、無反応のキャスティングの繰り返しに集中力は2時間と持たない。途切れた集中力と欲求不満は食欲へと転化される、昼飯でも…と誰かが切り出すと即集合ペッタリとへたり込んでしまった。
午後、私は暫く2人と釣り上がっては見たものの全く無反応、魚影も走らない状況に耐えられなくなったのか物凄い睡魔に襲われ1キャスト1トラブル、元気なH氏の後方で川原に横たわってしまった。後ろから来たS氏に寝ますと告げ目を閉じたまでは憶えているが一瞬のうちに眠り込んでしまった様で風の冷たさに目が覚めるまで2時間ほどすっかり川原の一部になっていたようだ。先を行く2人には到底追い付けないと思った私の協調心の隙間にふと呟きが聞こえた。戻って本流を…遡行する2人を置き去りにそそくさと本流まで戻り夕方の2時間ほどを勝手釣りしてしまった。

06042905

この本流も以前とは様変わりして砂利と砂に埋もれている。体高の高い綺麗なアマゴが底石からロケットの如く飛び出してきてくれたのはもう10年近く以前の話になってしまう。川床の底石は砂利となり大きな石回りには砂が溜まっている、これでは魚が居付く場所もない。この付近は最上流まで京都大学の演習林となっているため林道工事もなくトロッコ道が今でも唯一のアクセス道になる。重機も入れないから大掛かりな工事など行われるはずもないのにこんなに砂利が流れ出したのは台風の影響だろうか。この演習林も99年間の京都大学の演習林契約が切れるのを見計らってダム計画が持ち出されたが大学側の再契約が優先されたようだ。日本海側と太平洋側の動植物の混生が観察できる唯一の原生林にまで手を付けられなかったのは幸いであった。トロッコ道はハイキングや自然観察、写真撮影など人気の場所となっている。今後もこの環境は是非とも後世にそのまま残していただきたいものである。
さてさて夕方の2時間の勝手釣りの成果はまたまたマイクロアマゴ18cm程が4匹と情けないものに終わってしまった。

06042904

駐車場に帰ると2人が先に帰っており支流のかなり奥まで入ったとの事、数匹を追加できたとの事であった。小さな支流に我々も含め見ただけでもこの日9人が入っていた。翌日も4~5人が入っていったが毎日こんな状況では3年間の禁漁も無駄ではないかと思う反面経済的にはなかなかの戦略かもしれないとも思うのは浅はかであろうか。
おっと、言い忘れてしまうところであった、この支流は5月31日で禁漁となる。次の解禁日には是非…