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南信州ひとり旅

標高2,956mの駒ケ岳から染み出す清冽な水は、田んぼを切るように流れ出て、やがて天竜川へと注ぎ込む。 O田切川という名の『いわれ』がここにあるらしい。 8月29日、法事のため帰省するついでといってはなんだが、ちょっとだけ様子を見るつもりで久しぶりに訪れてみた。 ちょっとだけとは言いつつ、現地到着が朝6時・・・、かなり本気モードである・・・! コンビニで日券を購入し、朝飯ももどかしく川に降りたのは6時半。 天気は快晴、しかし残念ながら駒ケ岳の山頂は雲のベールに覆われている。 朝一番の水温は8℃、“さすが中央アルプス・・・”と唸ってしまう冷たさである。 釣り荒れてるのか高速下の入渓地点からしばらくは反応もなく、50mほど進んだ瀬の際でようやく最初の反応がありほっと一安心、魚は確かに居る・・・。 さらに少し進んだプールの開きで本日初ヒットしたのは20㎝の綺麗なアマゴだった。 その後もここぞというポイントで同クラスのアマゴがヒットし、魚影は結構濃い感じ。 さらに進んだ堰堤の流れ出しでゆっくり浮いた黒い影は、多分良型のイワナだったはず。 あまりにゆっくり出たので合わせのタイミングが少し早かった...
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2009年釣行会、夏編

毎年海の日の3連休を利用して夏の釣行会を実施している。 しかし7月のこの時期は梅雨末期の豪雨に襲われるリスクをはらんでいて、2004年はT川にて福井豪雨に遭遇し、2006年はU川にてやはり2日目に豪雨に襲われた経験がある。 今回はどうやら貧乏くじを引いてしまったようで、雨にたたられた釣行会となってしまった。 7人が集まった今回の釣行会、石川県のTD川水系SN川に18日未明に集結のはずだったが、我々先着組の状況判断にて雨で増水していたSN川を断念。 近くにある道の駅『瀬女』において緊急ミーティングをする羽目になった。 どこへ行こうか思案するうち、F氏が偵察に出かけてくれたもののどこも増水と濁りが増幅していて、結局意を決してTD川上流部へ移動することになった。 先週尺イワナが出たKA川に入ったのはF・H・NO・NAの大物狙いの4人、そして多少増水がましなMT川へ入ったのはW・T・Oの無欲の3人、1時に白山登山口にあるキャンプ場に集合することにし、それぞれの思惑を胸に散っていった。 さて、MT川も増水しているのだが、本流上流部の岸際の多少流勢が弱まっているところなら何とか釣りになりそうで、と...
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近頃はFFも安・近・短

渓流釣りをするには最高のシーズンとなった。 暑くもなく寒くもなく、虫たちのハッチも多い・・・。 一歩山の中へ入るとハイキングや山菜取りの人たちの車も多く、早朝から林道の奥に止まっている車が釣りなのか山菜取りなのか分からず、入渓地点に迷うことがある。 GWも終わった5月9日、本来予定していたT川がこのところの雨で増水していると判断し、今回はこういう時の保険的な逃げ場の一つであるI川上流部へ行くことにした。 文字通りの『安・近・短』釣り場、同行はN老師とW、このところお決まりのメンバーである。 ここI川は水量もほどほどあり、何より谷が明るく開けていて平坦、魚も小粒ながら割合濃く、どちらかというと初心者向けといった感じ。 今回はまだ経験の浅いに、リーチキャスト、U字キャストなどのトリックキャストや、メンディングなどを練習してもらう意味もあった。 7時半に林道最奥のゲートに到着するとすでに車が2台、どの辺りまで先行しているのか確認する意味で鍵がかかってなかったゲートを開けて車を進めた。 ずっと奥の川が二股に分かれる辺りまで進んだが、この林道この先もっと進んで分水嶺を越えると日本海へ注ぐM川の上...
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T川、ドライ本格化

快晴に恵まれた4月18日、目指すは言わずと知れた湖北のT川。 先週訪れた老師の話によると小粒ながらドライへの反応が良かったとのこと。 そして今回は久しぶりにその老師と二人での釣行となった。 朝7時に下流部に到着、川の様子を見ながらそろそろと上流へ車を進めた。 例年ならこの季節、ドライフライでは全く歯が立たず、5月の連休明けくらいから本格化するところだが・・・。 今年の冬は雪が想像以上に少なかったことが影響して、良かったのやら悪かったのやら、複雑な心境である。 この時間だとまだ川に陽の光が射しているところが少なく、虫たちのハッチもほとんど見られないので最初に入るポイントの見極めが難しい。 相変わらず餌釣りとおぼしき名古屋や岐阜ナンバーの車が要所に止まっていて、改めてこの川の人気の高さがうかがえる。 8時過ぎになって中流部の開けた場所を見つけ川に降りた。 水温6度、水量はこの時期にしては少ないが、普段なら平水といったところ。 川に降りてすぐの淵では無反応だったが、そのすぐ上の瀬の弛みで老師にヒット。 18cmほどのアマゴだった。 まずは老師に1匹釣れて一安心、アマゴの活性は予想以上に高いよ...
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再びの東吉野、花見を兼ねて・・・

先週に引き続いて東吉野のT川、見頃となった桜見物も兼ねての釣行。 水況はこのところの好天続きでかなりの渇水、水温も10℃ある。 こうなると餌釣りでは厳しいようで本流には餌師とおぼしき釣人の影がない。 10時前にふるさと村へ到着すると既にN仙人が橋下のポイントを攻めていた。 今回はWと3人での釣行会、N老師は湖北のT川へ単独で出かけていた。 『小さいのが2匹釣れました・・・』と仙人が白い大きなマスクをして上がってきた。 ヒノキ科の花粉症が辛そうだ。 お昼までのポイント選びは迷うことなく実績のあるM谷へ。 が上流部、仙人が下流部へ入った。 最初に好ポイントを攻めていた仙人に良型がヒット、しかし残念ながら合わせ切れ。 合わせ切れ症候群がまだ完治していないようである・・・。 の方はというとトラブル処理にかなりの時間をかけている様子。 初心者が必ず通らなくてはならない険しい関門、どう克服するかが鍵となる。 結局この区間ではほとんど釣果もなくさらに上流部へ車で移動。 先ほどと同様にが上流部、仙人が下流部へ入ったが二人とも子アマゴを1匹ずつキャッチしたのみ、渇水でポイントが少なくなっている。 12時...
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2009年、それぞれの初釣行

『早くアマゴに逢いたい・・・』という一心で出かけてきました東吉野のT川。 そろそろ桜も見ごろの季節なのだが、頭の中はアマゴの白い魚体一色。 同行は手習いことW氏と、還暦を過ぎてなお意気盛んなN老師。 そして、10時過ぎにふるさと村へ到着すると、すでにN仙人が新調した#2ロッドからシルクリーダーをしなやかに伸ばしながら橋下のポイントを攻めていた。 今季初釣行だった仙人の『3匹ほど出ましたヨ・・・』という声で一安心。 もうアマゴたちの活性は上がっているようで、これならドライフライで行けそうだとの感触を得た。 私とが上流部へ、老師と仙人が下流部へと別れ1時までフィッシング開始。 水温6℃、黒っぽいカゲロウが一斉にハッチを始めたようだが、この区間は魚影が薄くライズはほとんど見られない。 しかし、何をするにも器用なWがフライ初心者にもかかわらず、早々に小ぶりのアマゴを仕留めてしまったのには恐れ入った。 早速記念撮影と思ったがうっかりデジカメを家に忘れてきてしまったのでのデジカメでパチリ。 私も18cmを頭に3匹ゲット、今季初のアマゴとのご対面に感激・・・!。 そうこうするうちに雨も降り出してきて...
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50の手習い

また一人、フライ地獄に手を染めた人間がいる。 それも50歳を越えてからという遅咲きフライフィッシャーの誕生である。 3月21日、3連休の真ん中の土曜は好天に恵まれた絶好の釣り日和となった。 今年の初釣行、まだどこも水温が低く、ドライフライではかなり厳しいのは承知の上だが様子見がてら慣れ親しんだT川へ向かうことにした。 9時過ぎに漁協へ到着、年券を購入しはやる気持ちを抑えつつ上流へ向かった。 今年は雪が少ないせいで雪代も少なく、水量は平水よりやや増水気味といった感じで濁りもましである。 集落の先にあるトンネルを抜けた辺りが空いていたので車を停めて入渓。 水温は4℃、早々にドライをあきらめ、マーカーを付けてヘヤーズイヤーを結び、緩い流れや淵を丹念に攻めた。 冒頭で紹介したW氏にとっては、まさに初めてのフライフィッシング。 二度ばかりキャスティングの練習に付き合っただけだったが、結構器用で何より熱心、まだ未完成とは言えダブルホールも様になりつつある。 でも、釣っている時間よりトラブッている時間のほうが長いのは仕方がない。 12時過ぎまでやって何の反応も無かったので昼飯にすることにした。 車に...
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2008年、夏物語

ここのところ恒例となった釣行会、今年の夏も昨年同様U川での開催となった。 型といい、数といい安定した釣果に恵まれ、地理的な安心感からの選択である。 Bird氏とは、それこそ百川錬磨?というか、一泊釣行した川だけでも、東は千曲川水系、天竜川水系、木曽川水系、長良川水系、揖斐川水系、北は神通川水系、庄川水系、手取川水系、九頭竜川水系、南は日置川水系、古座川水系、熊野川水系、十津川水系、吉野川水系、宮川水系、櫛田川水系、そして琵琶湖に注ぐ淀川水系と枚挙に暇がない。 一つの水系で少なくとも5本以上は入川しているので、百銘川踏破は確実である。 そして、夜のバーベキューの時にもその話で大いに盛り上がったのだが、結構危ない思いもしているのである。 午前2時、いわゆる草木も眠る丑三つ時、下界の熱帯夜から逃避してひんやりとした冷気に包まれたU川H温泉前に到着、もちろん一番乗りである。 これでお目当てのH温泉上流部は確保できた・・・はずだったのだが、2時半頃に後からやってきた車に入渓ポイントを押さえられてしまった。 “おいおい、それは無いだろう・・・!” 文句を言いに行くのも大人げないので、一歩譲ってOG...
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猿と猪と男と渇水

“忘れてしまいたいことやぁ〜、どうしようもないストレスにぃ〜、包まれたときに男はぁ〜、竿を振るのでしょう〜・・・♪” 前回にも増してさらに気合を入れ、早朝4時15分に到着。 “ポワァーン、ポワァーン”という例のディンプルライズを狙うためである。 獣除けにクラクションを大きく2回鳴らし、まだ薄暗い林道を独りで歩き出した。 7Xのフロロカーボンティペット、18番のQBP、19フィートのラインシステムという今考えられる最強のコンビネーションシステムで第1投、いつものようにチビアマゴがご愛嬌でフライをつつきに来た。 水温は13℃、堰堤際のレーンを流した5投目にしっかりとした反応があり本日の1匹目とご対面。 20cm程の綺麗なアマゴ、“お迎えご苦労さん”と撮影後にリリース。 いつも心が和む瞬間である。 気分上々で上流の流れに眼をやった途端、落胆の色に包まれた・・・。 『渇水!』、平水より10cm位少ないだろうか・・・、1つ目の障害である。 当然のことながら例の“ポワァーン”は見られないし、水量と水勢が少ないせいでおのずとヒットポイントも少なくなっている。 “まっ、濁りと増水よりましか!”と半ばあ...
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増水と濁り、未だ収まらず

これからは水温も上がってドライフライでは釣り辛くなるだろうし、美女軍団に逢えるのも今回が最後になるかも・・・ と、感慨深い釣行となった。 早朝5時、いつもの場所に降り立った。 辺りは森全体を覆う朝霧に包まれて晴れているのか曇っているのか解らない。 ウグイスの『ヨーイスタート』という声を合図に第1投。 かなりの水量と流速に乗ったQBP16番はあっという間に流されてしまった。 そう、今週降った雨が増水と濁りという形で影を落としていたのである。 しまった、これならU川へ行った方が良かったかも、と思ったが既に遅すぎる。 どこかの誰かさんは有給をとって4日の金曜日にU川へ出かけ、増水や濁りの全く無い中で、なんと25匹のイワナを1日でキャッチしたとのこと。 人工物の取水堰堤に守られたU川は、ちょっとやそっとの雨は影響しないのである。 こちらは平水より10cm以上高く、水温も14℃と先週よりさらに1度上昇。 最後はいい形で締めくくりたかったところだが、自然が相手では仕方がない。 気持ちを切り替えて増水で水圧の強くなった流れを押しのけながら進んで行く。 そして、軽いジョギングくらいの流速の脇に出来た緩...
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