2009年釣行会、夏編

毎年海の日の3連休を利用して夏の釣行会を実施している。
しかし7月のこの時期は梅雨末期の豪雨に襲われるリスクをはらんでいて、2004年はT川にて福井豪雨に遭遇し、2006年はU川にてやはり2日目に豪雨に襲われた経験がある。
今回はどうやら貧乏くじを引いてしまったようで、雨にたたられた釣行会となってしまった。

7人が集まった今回の釣行会、石川県のTD川水系SN川に18日未明に集結のはずだったが、我々先着組の状況判断にて雨で増水していたSN川を断念。
近くにある道の駅『瀬女』において緊急ミーティングをする羽目になった。
どこへ行こうか思案するうち、F氏が偵察に出かけてくれたもののどこも増水と濁りが増幅していて、結局意を決してTD川上流部へ移動することになった。

先週尺イワナが出たKA川に入ったのはF・H・NO・NAの大物狙いの4人、そして多少増水がましなMT川へ入ったのはW・T・Oの無欲の3人、1時に白山登山口にあるキャンプ場に集合することにし、それぞれの思惑を胸に散っていった。

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さて、MT川も増水しているのだが、本流上流部の岸際の多少流勢が弱まっているところなら何とか釣りになりそうで、とりあえず私一人が川へ降りた。
草むらに白っぽい多数のカディスが羽を休めているのを確認して、#16EHCを結び流れの緩い部分を流すと早々に18cmのイワナがヒットした。
その後すぐに20cmと23cmを追加したところで、WとTにバトンタッチ。
時間ギリギリまで粘ったが二人は残念ながらノーコンタクトに終わった。

W1
T

1時過ぎに全員集合し、テントとタープを設営、昼食定番のソーメン作りの準備にかかった。
結局4人組も増水が災いしてそれぞれ1匹ずつの貧果に終わったとのこと。
雨は小降りなのだが小止みなく降り続いていて、時々晴れ間がのぞくものの状況は好転しそうにない。

昼寝のあと、今度は3組に分かれての夕まず目狙い。
尺を何本も上げている余裕のF・Hコンビは朝と同じくKA川へ、尺の幻影にとりつかれているNO・NAコンビは近くのIW谷へ、無欲とは言え何とか1匹をといったW・TとOの3人組も午前と同じMT川へ。

このMT川はその名の通り上流部が3本の谷に分かれていて、今回はそのうちの西の谷へ入った。
入って早々に私にヒットしたのは17cmほどのイワナ。
しかしその後ノーヒットが続き谷が険しくなってきたのでここをあきらめ、MT川本流下流部へ移動した。
この区間でも1匹キャッチしたに終わり、W・Tにはそれぞれ1-2度コンタクトがあったもののキャッチできず、無念のボウズ・・・。

KA川へ入ったF・HコンビとIW谷を攻めたNO・NAコンビはそれぞれ4-5匹ずつキャッチしたそうで何よりだった。
結局無欲トリオがもっとも割を食った恰好になってしまった訳で、我慢我慢!

7時過ぎから毎度愉しみにしているバーベキューパーティの始まり・・・。
雨がタープに溜まり、時々それを手で外へ流しながらの忙しい食事会だったが大いに盛り上がった。
“僕なんかフライフィッシングを始めて1年半ずっとボウズでしたよ・・・!”と言うHさんの優しい秘話には一同大爆笑するとともに、この日ボウズだったW・Tを勇気付けたに違いない。
モンゴル産の岩塩を振った上等の肉に各種の野菜やとうもろこし、そしてそれと一緒にNA氏がキャッチしたイワナを2匹塩焼きにしたが、2時間ほどかけてじっくりと遠火の炭火で焼き上げただけあって絶品のテーストだったらしい。

翌朝5時に目覚めると登山客たちがすでに霊峰白山の山頂目指して準備にあわただしく動きまわっている。
我々も急いで支度を終え、今度は二組に分かれて目的地へ向かった。
Hさんは所用で1日のみの早帰りだったので今度はF・NO・Tの愛煙トリオとNA・W・Oの嫌煙トリオに分かれての行軍。

F・NO・Tトリオがまず向かったのはMT川本流下流部、続いてO谷へ転進したが大増水でほとんど歯が立たず、早上がりしてハーブ園で時間つぶしをしていたらしい。
愛煙家ぞろいだけに煙に巻かれたと言うことか・・・?
ただ、Tがようやく1匹キャッチしたそうで何よりでした。

そして我々3人がまず向かったのは、IW谷。
昨日の夕まず目にそこそこ釣れた情報を鵜呑みにして向かったものの結局NA氏が小型のイワナを1匹キャッチしたのみで、私とWには影も見えなかった。
そこで、昨日反応が良かったMT川本流の上流部へ移動した。
これが正解だったようで、私とNA氏が5-6匹ずつキャッチし、Wもようやく1匹ゲット・・・、一安心である。

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W2

12時過ぎに集合し昨日に続いてのソーメンランチ、夏はこれに限る。
昼寝の後、ますます激しさを増す雨を眺めながら相談し、撤収して早めの帰宅という苦渋の決断を余儀なくされたのである。
無理をすれば釣り続けることも可能だが、地盤の緩んだ林道や川岸でのがけ崩れのリスクが高まるとともに、増水した流れに足を取られたりと危険がいっぱい潜んでいる。
ここTD川では過去に痛い目にあっているだけに、過去の経験が活きている。
今回、雨にたたられて釣果はパッとしなかったが、皆大きな怪我もなく無事で帰宅できたのが最も大きな収穫だったと言えるのである。