FF漬けの日々

今回、長年の憧れだった平日フライ釣行を実現!
同行者は既に会社を定年退職し、自由気ままな余生を過ごしておられるN老師。
季節としては若干早いと思われる5月の中旬だったが、諸般の事情により決定した今回の日程は、致し方のないところであまり無理も言えない。
行き先を決定付けたのは、昨年爽快渓流のメンバー達がバラした幻の尺アップを何とかしてキャッチしたいという思いからである。
名付けて『仇討ち釣行』・・・?

平日であることの後ろめたいような、やるせない気持ちを噛み殺しながらまず1日目に向かったのは、KZ川支流のAS川支流HK川。
昨年、N老師がネットイン寸前でバラした35cmオーバーのイワナが潜む川。
“今度こそ・・・!”と意気込む老師の鼻息の荒さが助手席から伝わってくる。

7時半に上流部にある養魚場に到着し日券を購入。
そこから少し下った本流部に入った。

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両岸が綺麗に護岸され大きな水路のように変貌を遂げた川、道路から近いため釣り荒れも激しく、あまり期待もしていなかったが18cmまでの放流ヤマメを3匹キャッチ。
その後10時を回って黒っぽいカゲロウがハッチし始めたのを見計らって、例の尺イワナをバラしたポイントへ向かった。

老師によると昨年より若干水量が少ないそうで、そのポイントからは小型のヤマメの反応しかなかったとのこと、仇討ちは次回に持ち越しとなった・・・?
昨年、養魚場の谷でイワナがコンスタントに釣れたとのことで、そちらに向かう。
確かにポイントごとにイワナの反応があるものの、型がイマイチ。
20cmまでを2匹キャッチ、老師は同サイズを3匹だった。

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午後は山越えして一旦国道158号線へ出てコンビニで大野市漁業区の年券を購入し、MN川上流部のKM川へ。
昼過ぎに第一堰堤下流部の屋根つき広場で昼食を済ませ、堰堤上流部へ入った。
ここで22cmまでのアマゴを2匹キャッチ、老師もイワナ混じりで同サイズを3匹。

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夕まず目に期待したが、下流部で護岸工事が行われていて、これではMH湖から大型魚の遡上も期待できないと判断し、早めにMH湖旅行村でテントを設営した。
この旅行村は車1台につき500円だけで利用できるので割安だし、何より芝生がとても綺麗で、キャンプにはお奨めである。

あくる朝は4時半起床、向かったのは岐阜を流れるS川支流のIS川。
ここも昨年老師が何度か訪れ、型は25cmまでだが数が出たところ。
荘川I.Cを降りてすぐのところで日券を購入し、IS川沿いの道をゲートまで進むと、先着のフライマン二人が用意を整えて今まさに出陣しようとするところ・・・。
人気河川だけに平日と言えども釣り人が多いのは仕方がない!

やむなく少し下流へ下った辺りから入渓。
水量は平水だが水温が9度と低めで魚の反応が極端に悪く、“こんな筈では・・・!”と老師のため息が漏れる・・・。
3時間ほどで何とか20cmのイワナを1匹だけキャッチするにとどまった次第。

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老師も苦戦しながら同サイズのイワナを2匹キャッチしたのみ。

ここまで前半が終了した時点での釣果は、平日釣行としては最悪の状態・・・。
東海北陸道のS.Aで昼食を摂りながら、後半戦に向け作戦の練り直しをした。
午後から向かったのは、KZ川が誇る最大の支流であるIT川。
昨年、私を除くメンバーが出掛け、下流部で尺サイズを何匹かバラしている。
ここで我々同様本日から休暇を取ってU川へ向かっていた業師のTと連絡が取れ、夕方に合流することになった。

テント泊を予定しているIM旅行村に連絡し、日券と宿泊代を事後清算することで了解を得てそのIM旅行村の上流部に入った。
水量や水温は申し分ないのだがこのあたりは魚影が薄いのか魚の反応が少ない。
しばらくしてようやく私に1匹目がヒット、25cmのイワナだった。

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老師にも同サイズのイワナがヒットし、数は少ないが型は良さそうだ。

その後、25cmのアマゴと23cmのイワナを追加し、17時にIM旅行村へ向かった。

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すると、業師が先に着いて清算を済ませてくれていて、既にフライを振っているのが見えた。
そこで我々二人は、少し下流部に架かっている橋の下手へ入った。

イブニングタイムを迎えあちこちでライズが見え始め、20cm前後のアマゴが立て続けに3匹ヒット、さらに護岸際のポイントで26cmのイワナをキャッチ。

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老師も順調にヒットさせている。
ここで上流部から下ってきた業師のTと合流、27cmまでのイワナを2匹キャッチしたとのこと。

薄暗くなってきてライズはまだ続いているものの、フライを見切られて反応がなくなったのを境に切り上げることにした。
この日の午後だけで二桁キャッチし、型もそれなりに見てようやく溜飲を下げた。
午前中にU川へ行った業師Tの話では水量が多く、ドライではちょっと厳しい様子で、ビーズヘッドのニンフを駆使して二桁のイワナをキャッチしたとのこと。
さすがに業師、これからは『ニンフ使いの名手』と呼ばせてもらおう・・・。

U川の状況を聞いて3日目の予定を変更し、午前はこのIT川上流部にあるC&R区間に入ることにした。
午前六時に到着し日券を購入、業師は途中に架かっている橋の上流部へ、老師は区間の最下流部へ、そして私は橋までの中流部へと分かれて入渓。

朝一番は水温も低く反応が薄かったものの次第に活性が上がってきて、スキー場の駐車場前の瀬で入れ食い状態になった。
後から追いついてきた老師と二人でこの50m程の区間だけでそれぞれ10匹以上キャッチした。

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型も27cmが混じり、20cm程の浅瀬にもきっちり魚が付いており、さすがにC&R区間だけあって魚影がすこぶる濃い。

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ただ、淵を悠然と泳いでいる魚はスレが半端ではなく、手を変え品を変えてチャレンジしても見向きもされない状態。
そして、平日なのに後から後からフライマンが増えてきて、我々が引き上げたお昼頃には短い区間に10人くらいが入っていた。

さて、最後はU川で締めると決めていたので、まずは下見がてらIK谷の取水堰堤まで行くと、なんと車が5台、平日なのに・・・!!!
慌てて引き返し、第一堰堤上の広場で昼食にした。
昼食後に向かったのは、実績の高いH温泉前後。

上流部に二人のフライマンが見えたので、下流部を中間地点で二つの区間に分け、私が下流部に、老師と業師がH温泉までの上流部に入った。
谷伝いに降りたところが絶好の瀬になっているのだが、若干多い水量が災いしてかドライフライには全く反応が無い。
水勢のあるところにはまだ付いていない様子で、ファーストヒットしたのはちょっとした落ち込み脇の巻き返し部分で、27cmのイワナだった。

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その後20cmのイワナを2匹追加して、待ち合わせ場所のH温泉下に向かったのが6時。
ポイント的には二人が入った区間の方が良かったようで、それぞれ25cmまでのイワナを7-8匹ずつキャッチしたとのことだった。
H温泉下の淵でライズ待ちをしたものの多めの水量と濁りが入って不発に終わり、20cmのイワナを1匹キャッチしたのみだった。

昨年の仇討ちのつもりで計画した今回の平日釣行だったが、念願の尺にも出逢えず敢えなく返り討ちにあってしまった。
ちょっと欲張ってあちこちの川へ行き過ぎた感があり、反省点も多い。
さらに、過去の記事を見ると、昨年良型がヒットしたのは6月30日で、やはり大型の魚が動き出すには季節が少し早かったようだ。

しかしながら、短い人生の中で想い出に残る釣行に出かけることが出来たことには感謝しなければならない。
次回、もしこのような釣行に出かけることが出来るのなら、長野県あたりのペンションに宿泊しながら、のんびりゆったりとフライフィッシングに興じてみたいと思ってはいるが、そんな日がやって来るとは限らない・・・。