龍からのご褒美

前週は大雨により自宅待機を余儀なくされて今回が2週間ぶりの釣行。今回も行先は通い慣れたK川水系の支流。まず1日目に向かったのは左岸の谷。釣り場までそこそこ歩かなければならないが、その分良型に出逢える確率が高い。車止めに朝6時に到着。30分程歩いて堰堤の上から川へ降りた。この谷は堰堤が多いので巻くのが厄介だが、堰堤下のプールには大型が潜んでいるのでそれも愉しみの一つ。しかしながら前週の大雨が至る所で悲惨な影を落としていて、堰堤のプールは半分ほど砂で埋まり、よく釣れた少し深みのある緩い瀬が浅い早瀬になっていたりと大きく変貌していた。結局、今は空き家となっている奥の民家の上流までやって25㎝までが6匹と、大きく期待外れの結果となってしまった。更にその頃から雨が強く降り出し、水かさも増え濁りも入ってきたので、やむなくここで切り上げることにした。
そして2日目、この日も朝6時に今度は温泉下に入った。上流の工事が始まり濁流が流れてくる前に奥の取水堰堤まで到達しておこうという作戦。ここ2,3日誰も入ってなかったようで、至るところで蜘蛛の巣を拾う。これの処理に手間取り、結局奥の堰堤の少し手前で濁りがやって来てしまった。しかし、しばらく釣り人が入ってなかったお陰で、待ち望んでいたかのようにイワナが反応し、11時に終わってみたら27cmまでが34匹と大漁だった。お昼に温泉でランチを摂り、少し昼寝をしてから今度は少し下流にある右岸の谷へ向かった。しかし、ここも前週の大雨で林道の崖が崩れ、岩石混じりの土砂が林道に覆いかぶさっていて最初の橋まで到達出来なくなっていた。仕方がないので崩れた林道の手前に車を停め、その横から川へ入った。川はかなり増水していたが、何とか釣りになる程度。入ってすぐの小堰堤のプールは不発だったが、少し進んだ橋の下のちょっとした浅い緩みで29.5cmの泣き尺が飛び出した。

その後も緩いポイントや巻き返しでポツポツと小型がヒットし、奥の堰堤まで辿り着いた。そしてここでドラマが起きた。堰堤のプールの左岸側にフライを落とすと、いきなり大きな黒い影が飛び出した。下流へ走るのを一緒に追いかけてやり取りし、何とかネットインしたのは33cmの尺イワナ。

まさかこんなところでこんな大型が出るとは・・・!信じ難いが現実だった。その後も堰堤上のスリットで3匹追加し、計10匹で上がった。この日は朝からの合計が尺イワナを含んで44匹。昨日の貧果の鬱憤を大いに晴らすことになり、まさに龍からのご褒美だった。その後、本流は濁りで入るところもなく16時に上がった。
初日に入った谷は、今度Bird氏と一緒に行こうと思っていた場所だったが、こんな状態ではとてもお薦め出来ないと判明。改めて自然の脅威の凄さを思い知らされた今回の釣行だった。

コメント

  1. アバター画像 Bird より:

    まさに”尺”ですな!
    尺とはよく言ったもので、このサイズから釣った瞬間から大物と感じますよね。
    型も数も腹いっぱいじゃないですか~。
    これから鮎本番ですね。
    すでに夏バテの私はアブがいなくなるまでクーラーの前で毛鉤でも巻くしかありません。

    • og より:

      有難うございます。まさかの尺イワナで、本当に幸運でした。
      今後しばらくはこの水系も水温が上がって厳しくなりますね。もっと高度を上げて追い続けるか、それとも鮎に逃げるか。
      私はもう少しだけイワナを追い続けたいと思います。